昨日、東京プリンスで出会ったロイヤル・コペンハーゲンの 彩磁アネモネ文花瓶 である。高さ18.5cmのユニカ花瓶であり、作家はオーロフ・イェンセン、時代は1891年10月。
実は、今行われている展覧会で、ロイヤルコペンハーゲンのユニカを1889年から1894年までの6年間連続して、毎年、ひとつずつ揃えたかったのである。しかし、1891年のユニカだけ手に入らなかった。
展覧会の話があり、ずっと1891年を探していたのだが、この花瓶、一昨年の暮れにアメリカのオークションに出た。ところが、当時、だいぶ買っていたので、あまりお金がなく、オークションの写真ではあまりたいしたものではないと感じたので、多めに入札しなかった。案の定、セカンドビッターという結果になり、悔しい思いをした。結局、その後も1891年のユニカには出会えなかった。
あまりに悔しかったので、各美術館での講演会のたびに、パワーポイントにピンボケのオークション写真を貼り付け、1891年のユニカとして説明していた。
そして、昨日の東京プリンスに現れたのである。それも、ほとんど、一昨年のオークションで落札された値段と変わらない値段で。信じられなかった。不思議なめぐり合わせである。持ってきた骨董屋さんの話によると、あるコレクターが亡くなり、今年の初めに向こうのローカルなオークションでRCとBGがまとめて出品されたらしい。そのうちの一つだったようだ。ということは、一昨年は、私はその亡くなったコレクターと存命中に競ったのだろうか。いやはや、不思議な縁である。
まあ、図録には入れられなかったが、とても花瓶に対して親しみが湧き、購入した。存命中にそのコレクターとメールでもよかったから、話してみたかったな...合掌。
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Posted at 2012-04-29 03:56
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Posted at 2012-04-30 03:35
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