先日、川崎駅の近くにある公益社団法人「川崎・砂子の里資料館」へ行ってきた。「化政期に活躍した絵師たち 初代豊国・國貞・英山そして北斎登場」というタイトルで浮世絵が70点展示されていた。化政期とは、文化文政期という意味である。この時期は。お江戸町民文化花盛りの時期であった。多摩川を渡る船に女性達を乗せて、川崎大師へお参りする旅の途中を描いた初代歌川豊国の「六郷渡舟図」。江の島や箱根などを描いた歌川国安や國貞の作品。そして、有名な北斎の富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」の土台となった構図の「賀奈川沖本杢之図」。川崎、そして、神奈川を中心とした「風景画」を中心とした浮世絵がたくさん展示してあった。とても面白かった。入場無料である。素晴らしい。どうやら、元神奈川県議会議員、参議院議員の斉藤文夫(現在、館長)さんという方のコレクションだったらしい。 こじんまりとしているが、地元に密着したとてもよい資料館であった。毎月、展示替えしているようである。次回は7月6日から「新しいジャンル風景画が浮世絵に登場―北斎・二代豊国・広重・英泉らが庶民の夢をさそう!」だそうである。