磁器は、白色で透光性がある、硬く緻密で吸水性のない微細な組織をもち、叩くと金属的な清音を発するもの定義されています。ここで、重要なポイントは、見落としやすいですが、白色という部分です。すなわち、昨日の曜変天目は白色でない時点で磁器ではないのです。驚いたことに、西洋では磁器は白磁を基準として設定され、東洋陶磁特有の青磁も磁器ではなく、せっ器に分類されるようです。青磁・黒釉磁も磁器と考える東アジアとは根本的に考え方が違います。ということは、もちろん、結晶釉などの窯変釉もせっ器に分類されるということでしょうね。
元来、中国では陶器も磁器も同義語で区別はしていないようで、それを無理やり西洋の言葉で分類したり、説明しようとすること自体に問題があるような気がします。
celadon porcelain(青磁)というのは、日本語英語なのでしょうか。
先日、松岡美術館でも、北宋時代11〜12世紀の定窯で作られた白磁劃花蓮花文鉢(写真)を英語表記で’porcelain’、7世紀唐時代の白磁龍耳瓶を’porcelaneous ceramics(stoneware)’と、表記していました。‘porcelaneous’ってなんでしょうね。さらに括弧付きで、わざわざストーンウェアと説明しています。これで、西洋人は理解できるのでしょうか。疑問です。
ところで、先日お話した素三彩で、
「わざわざ高台に記載されている銘のためだけに高火度で焼成するのでしょうか。」
と、疑問を投げかけましたが、冷静に考えるとありえるなと今は思っています。
なんといっても、素三彩花蝶文鉢は官窯ですからね。それも繁栄を誇った康煕帝の銘(大清康煕年製)です。銘のためにだけで焼くでしょう。さらに逆に考えると、銘がないものは高火度で焼く必要はないということです。
あと、もうひとつの疑問、
「内側はいつ釉薬が施されるのでしょうか。」
も、高台を持って、中と外一緒にどぼっと白釉薬の液の中につければ簡単にできるなと勝手に自分で納得してしまいました。
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Posted at 2008-02-23 19:48
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Posted at 2008-02-24 12:27
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Posted at 2008-02-24 07:46
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