この旧日向邸の母屋(写真上)は、タウトの設計ではありません。東京国立博物館や銀座和光などを手がけた渡辺仁です。この母屋の前にある人工地盤の上に造られた庭(写真下)の下にタウトが設計した地下室があります。この地下室は社交室として使うために後から日向さんがタウトに設計依頼したもので、いろいろなところにタウトに感動を与えた桂離宮や伊勢神宮の影響が見られます。チラシの写真は、真ん中の部屋にある階段ですが、何かの舞台を造ったわけではなく、どうやら、敷地の地形から階段を造らざるを得なかったようです。階段は座ることを目的にして設計されており、各段の高さやデザインが微妙に異なっております。
マドはサッシが嵌め込まれており、少し興ざめですが、海風の影響を受けるので仕方がないのでしょうね。おそらく、保養所として使われるようになってから、取り付けたのでしょう。
でも、竹や桐がたくさん使われており、和洋折衷でとても良い空間でした。3部屋あり、タウトはベートーベン、モーツアルト、バッハの音楽になぞらえているそうです。タウトがデザインした椅子や照明なども展示されています。特に、階段の上にある照明スタンドは日向さんがタウトに地下室を設計依頼することを決断させたスタンドです。
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Posted at 2009-05-02 02:13
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Posted at 2009-05-02 16:53
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