Aug
19,
2014
山小屋の数
そのため山小屋の数が多い。
ところがこの山小屋の数の多さが、どうも初心者を勘違いさせ、山岳遭難の一因に
なっているのでは無いかと思い始めた。
北アルプスは山にこそ差があるものの、いわゆる初心者が行く山にしては難易度が
高い。ただし、難易度とは季節や天候で大きく変動する。
HGの鳩吹山に今では通行止めとはなっている「パノラマコース」がある、岩場としては簡単で短いコースだが岩は脆い。このコースの下りを必死で降りた初心者でも、天候が良ければ西穂高まで行けてしまう。(西穂独標でない)
難易度が高い北アルプス登山を安易に考える理由の一つに、この山小屋の数がある。
数年前、白馬岳(しろうま)の春先(5月4日)に九州の方々が沢山亡くなった、トムラウシや昨年の空木岳の遭難も、山小屋があれば起きなかった事故であると予想する。
※トムラウシには避難小屋はあるが数が少ない、白馬も空木も山小屋間の距離が
長い。
北アルプスは滑落の遭難が多く、天候で逃げ遅れ低体温症での事故は少ない。
これは山小屋が豊富で避難が可能である事が大きいと思う。
問題は、北アルプスは特別な環境であることを理解せず、他の山域に十分な装備も
持たずに出かける事であろう。
ツエルトはおろか、緊急シートも持たずに結構な距離を走行する方が多い。
私の装備を見せると、そこまでは・・・・・と異口同音に言われる。
最近の山ブームで、Webや雑誌では盛んに山が取り上げられている。
特に注意が必要なのはWebの記事で、所要時間等は「良えカッコ」が透けて見える
投稿もある。
普段、特段のトレーニングも無しに、10Kmを越す山岳歩行はかなりの重負荷で、
ザックの重量を軽くしたいのは分かるが、肝心な装備を持たないのは危険度が
高すぎる。
北アルプスは特別なゾーンで、普通の山域は標識はおろか、登山道の整備もロクに
出来ておらず、ひとつ間違えば遭難の危険度が高い事を知るべきである。
多くの山はトイレは勿論、水も無い。すべて自己調達である、昨年の幌尻でも山小屋があるとは言え、それは避難小屋以下の設備である事を同行者に理解させるのに時間を要した記憶がある。
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