肖像権~祭り、イベントなど(考え方いろいろ)
Nov
14
■肖像権
誰でも認められる権利。人格権(個人の人格的利益を保護する権利)の一種。
無断撮影や公開による嫌悪感、プライバシーの保護、容姿の公開をしないでほしいなど→精神的苦痛につながる→これを守る。
人への思いやりが基本。
無断掲載は、人格権侵害や名誉棄損の対象。
人が映っているからと言って、全部が侵害しているなんていうことではない。
著作権ほど厳しくないが、あいまいさもある。
受忍限度(無断で使われても一般に我慢できる範囲)という考え方がある。
掲載そのものは刑法上の犯罪ではない。社会的評価を低下させるような記事を添えると刑法上の罪になる可能性も。
■肖像権の侵害になる可能性が高いケース
・誰なのかがはっきりと特定できる。特定の人物に固執している。
・容姿がはっきりわかるように大写し。
・無断でフォトコンテストの応募、WEB掲載、写真集制作には許可が必要。勝手な掲載は権利侵害。
・他人が撮影した画像(自撮りを含め)を無断で公開するのも侵害の恐れ。
・たまたま映った人の映像の掲載。
・後ろ姿でも同様。プライベートなシーンの暴露、歩いている姿も要注意。
・不特定多数の人が閲覧できるサイト、SNSへの掲載。
(ただし、被写体が特定できなければ問題なしと考える)
・SNS系は侵害が認められやすい傾向。
・演者
被写体を特定できる
被写体をメインとして撮影されたもの
拡散される可能性が高い
■肖像権の侵害になる可能性が低いケース
・祭りそのものをイメージできるような撮影。
・多くの人が撮影すると予見できる=この場にいることが撮影と公開に同意していると扱われる。
・見物している、ある程度の群衆
・本人をはっきりと特定できない。
・私的使用の範囲で友達にメールで送る。
・自分を撮影していて、たまたま映りこんだ場合
・その人個人をフォーカスしていない場合
・演者
被写体を特定できない
被写体本人に許可をもらっている
場所が撮影されることを予測できる(自ら容認されていると考えられる)
・観客
観客は背景であり、写真のメインビジュアルではない
観客は、撮影されることを予測できる公の場に自ら訪れている
小さく写っている場合、人物の特定が難しい
■念のための策、注意点
・モザイクやぼかしを入れてしまう。
・許可を得ておく。
・指紋に注意。ピースサインの写真はリスク。
■例外
・悪意がある場合(侮辱的画像)はトラブル。