Nov
29,
2021
読書会でドラッカーを読み進めながら(Day5)「組織の使命に信念を持つ」
興味深いスタイルの「読書会」で、P・F・ドラッカー著
「プロフェッショナルの条件」
を読み進めています。
その読書会のスタイルは
「一冊の本を参加者が、順番に輪読しながら読み進めるスタイル」
そう、まるで小学校の国語の授業のようにです。
従って、ゆっくり・じっくり聞いて、深く読む感じで、読書が進む。
この読書会に参加するたびに、ドラッカーがいかに「凄い人」なのかが、心に沁みてきました。
今日から不定期ではありますが、読み進めながら重要な部分を綴って参ります。書かれている内容が相当「深い」ので、行間を理解したい方は是非、書籍を全文で読んで頂きたいです。
この本の凄さは、出版されたのが2000年、従ってドラッカーは、それ以前の1990年代にはこの草稿を練っていたはず。まるで30年後、2020年代の現在が見えていたかのような記述が随所に出てきます。
Part1
第2章「新しい社会の主役は誰か」
【前例のない組織社会】
(1)今日の組織社会には前例が無い。組織社会を構成する組織のそれぞれが、単一の目的のために設計され、高度に専門的な道具を使って成果を上げるという点で、歴史上のいかなる社会とも異なる。
(2)そして、それらの組織が、知識を知識に適用することによって成果を上げるという点でも、歴史上のいかなる社会とも異なる。
(3)また、構造においても例がない。例えば継続と安定を求めるコミュニティのニーズと、イノベーターとして不安定要因たらざるを得ない組織のニーズとの間の緊張関係がある。
(4)また組織社会の基盤たる知識そのものに関わる問題がある。最も容易ならざる最大の問題は、社会の多元化に伴う問題である。
【組織の使命に信念を持つ】
(1)企業、大学、病院、ボーイスカウトのいずれを問わず組織に働く者は、優れた仕事を行うために、自らの組織の使命が社会において重要な使命であり、他のあらゆるものの基盤であるとの信念を持たなければならない。
(2)この信念が無ければ、いかなる組織といえども、自信と誇りを失い、成果をあげる能力を失う。
(3)社会の多元性は、単一目的の専門化した無数の組織が機能することによって、初めて可能となる。それらの組織は、専門化した独立の存在として、社会やコミュニティの全体についてではなく、狭い範囲の使命、ビジョン、価値観を持つとき、初めて大きな成果を上げる。
(4)従って我々は昔からの問題、しかも一度も解決されたことのない問題に還る。すなわち、多元社会に関わる問題、
①誰が共同の利益の面倒を見るか
②誰が共同の利益を規定するか
③誰が多元社会の諸々の組織間でしばしば対立関係に陥る目的や価値のバランスを図るか
④誰がトレードオフに関わる意思決定を行い、何を以ってそれらの意思決定の基準とするか
という問題である。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお
×
- If you are a bloguru member, please login.
Login - If you are not a bloguru member, you may request a free account here:
Request Account
If you are a bloguru member, please login.
Login
If you are not a bloguru member, you may request a free account here:
Request Account