“藤の豆果”《襍木 ・/・古往今来227》



フジ(藤) マメ科(Fabaceae/Leguminosae)
学名:Wisteria floribunda (Willd.) DC.
別名: ノダフジ(野田藤)

フジは園芸種のように思っていたが、ヤマフジと同じ日本原産の野生種。
画像の場所は明らかに人工的な場所で、園芸種と思える。
華麗な藤の花を想像できないほとの豆果(さや)。
30~40cmと長いさやがぶる下がっている樣は、豪快だが少々グロテスク。



「研究者ノート」(筑波大学・加藤雅啓) 
蔓性の落葉木本。蔓は上方向に左から右へ巻き初めは褐色短毛を密生し、後に無毛となる。
葉は長さ20-30cmで、11-19枚の長さ4-10cmの小葉がついている。葉質は薄く全縁。
花序は頂生し、下垂して長く伸び、時に100cmに達する。
藤色・紫色または淡紅色の花をつけ、花序の軸には小花柄とともに白色の短毛が密生する。
豆果は狭倒卵形で扁平、ビロード状に短毛を密生させ果皮は厚く、熟して木質となる。
冬季に乾燥すると2片に裂けながらねじれて扁平で円形、褐色で光沢のある種子を飛び散らせる。
低山地や平地の林縁・崖・林中に分布。
『フジの葉は、どれが1枚の葉だろうか、思案することもあるでしょう。
そんな時は葉あるいは柄の付け根(葉腋)に芽があるかどうかを調べるのがよいでしょう。
もしあれば、そこから先全部が1枚の葉であり、細かく切れていても1枚1枚は葉片ということになります。
フジはそんな例です。それに対し、ツツジやサクラなど多くの植物では1枚の葉の付け根に芽があります。
このように、葉の根元にはふつう腋芽ができるという規則性があるので、
そのあるなしで葉が複葉か単葉か区別できるのです。』





11月14日誌「伊豆汐吹埼2014・11・09」


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