“ケルン(道しるべ)”《襍感 ・/・古往今来249》

“ケルン(道しるべ)”《襍感 ...
“ケルン(道しるべ)”《襍感 ...

丹沢と呼ばれるほどに、沢が沢山ある身近な山、日帰りできて手軽。
高い山への練習場として通ったものだ。本物の登山とも実感してた。
僕の想う「犬越路」は丹沢の中でも奥まった所だったが、
あまりにも簡単に登山口にいけてしまうし、整備されすぎている!!
そんな思いで歩き始め「山・沢」を実感できた物があった。
「ケルン」《(ケアン、ケアーン(英:cairn)》
山中で見られる石塚。
ガスに巻かれると道を見失う危険性のある広い稜線などに、
道しるべとして積まれたもの。
〔参考:Mapple「山と高原地図」登山用語集〕
cairn: ケルン《記念塚・道程標・墓標などとして積み上げた石塚》
高山の稜線や山頂付近等に見える積み石(仔細は略・画像のような)。
僕等は、沢登りをする時、広い河原での道しるべに作った。
沢の道は、毎年変わってくる。ある種ルートの確認、
ケルンがある所では、周囲をしっかり見極める、提示である。
こんなイメージを持つが、今は、事情が変わってきているようだ。
ケルンで有名な、後立山連峰、唐松岳の八方尾根。
アルペンスキーのメッカでもあるが、夏場は、色々問題があるらしい。
観光気分で尾根の途中まで行ける。既存の大きなケルンに刺激されて、
落書きのように小さなケルンを作ってしまうことが激増してるらしい。
こうした小さな石の移動が、大きく影響してくるのだ。
同様に水の流れが変わる事で登山道自体に侵食が起こってしまう。
更に登山者が新たな道筋を作ることで植物にも影響してくる。

今回、歩いた途に階段状に土嚢を積んでいる所があった、これも問題。
歩きやすいようにしてるのだろうが、周りにダメージを与えている。
この施策には、次々と人間が整備をしないといけない悪循環。
だれでも行ける場所が、「自然歩道」か、と疑問を持った。
色々な思いを抱きながら、河原脇でケルンを見、
更に進んだ先で立派なケルン、石碑にも見える!?!
2つとも、昔はなかったような??・・・記憶に無い。

だいぶ登ってきた所で幾組かの登山者と行きあった。
皆さんが、ダブルストックを使っている。
これも気になる!!
見るとストックの先端が、尖っている。
高所のガレ場ならいざ知らず、土・木の根・植物が生えてる場所で??
せめてストックの先にゴム先(ラバーチップ)をつけるべきだ。
これも土壌侵食の原因ということを理解して欲しい。
簡易な物ゆえだが、工夫をしてほしくメーカーにはお願いしたい気持ちだ。
自然との共存は、考えるべきだと願う。
ストックは歩きを楽にしてくれる登山者にとっては重宝な装備、故に。
何かを得る、同時に何かを失っていることに気づいて欲しく思うのだ。

久し振りの登山道、整備しすぎた??登山道に複雑な思い。
爺の戯言かも知れないが、自然の恩恵に与っている者の切なる願い。



12月06日誌「西丹沢・東海自然歩道2014・11・16」


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山に登っていた中学生時代を思い出します。
でもいろんな問題があるんですね。
そこまで考えていなかったな。
常念岳の頂上に小さなケルンを友達と作ったけど…<m(__)m>
Posted at 2014-12-19 15:55

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こんにちは、birdyさん。

こちらは、しとしと雨模様ですがそちらは、如何でしょうか。

僕の書き方が悪かったのですが、一般的に山頂とか稜線で小さなケルンを作っても(小石移動)余り問題に成らないのです。が、尾根筋という弱い線上で水の流れが変わる、地下への滲み込み等への変化が起こってくることは、植物への悪影響が懸念されます。
特に八方尾根は、特異な環境下にあり心配しているのです。
登山が観光的になるにつれ、しらずして対応してしまうことってありますね。
俗にいう「里山」の延長では無いってことを思います。
以下は、八方尾根について。
「昭和 9 年黒菱平より上部が中部山岳国立公園に指定され、昭和 13 年特別地域に指定、昭和 40 年第 2 ケルンより上部が特別保護区に指定、昭和 59 年黒菱平上部が第 1 種特別地域に指定された。また昭和 39 年には長野県天然記念物(八方尾根植物高山帯)にも指定され、日本でも屈指の高山植物が豊富な場所として、年間多くの人たちがこの地を訪れる。
また、八方尾根は標高 1680m から 2100m までの大部分が蛇紋岩(超塩基性岩)の岩石からでき、それより上部は砂岩や泥岩のような堆積岩や花崗岩が分布する。
第 3 ケルン(八方池)より下方は風化しやすい蛇紋岩で形成され、八方尾根の植物の植生に大きな影響を与えている。
超塩基性の土壌は、一般的に植物は育ちにくいが、中にはその土質を好んで生育する植物もある。
八方尾根では標高 1680m の黒菱平から 2130m付近まで、低木林や高山性の植物群落が見られるが、2130m より上になると、標高が高くなるにもかかわらず、ダケカンバ林が現れる(下の樺、上の樺)。それより上の扇の雪渓を過ぎた 2350m付近は森林の限界を見ることが出来る。そこより上部は本来の高山性の植物が分布している。この現象を「八方尾根の逆転現象」といい、学術的に
も希有な状況であり、多くの人々の関心を呼んでいる。」
八方尾根自然環境保全協議会資料より。
Posted at 2014-12-19 23:20

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自然と向き合うのは難しいですね
知らない間に自然破壊をしているなんて
思いもよらないんでしょうね
Posted at 2014-12-19 18:28

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こんにちは、doteさん。

何処の世界でも啓蒙の大切さを思うのです。
高齢者がストックを使うことで、トレッキング・ハイキング、と言った山登りがふえ、健康面でプラスになっていることは良いことと思います。啓蒙者・販売者が、正しい、否、より良い使い方を指導することを期待したい。
更には、神奈川県のように「林道」と名のつく所を総て舗装し自慢している。こうした生態系破壊を反省もせず、里に動物が出てきて駆除??するなんて人間の驕りと思うのです。
Posted at 2014-12-19 23:41

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