コウヤボウキ(高野箒);
高野山で枝を束ねて箒としたのが名前の由来の落葉小低木。
同種にナガバノコウヤボウキがあるが葉の付き方で区別できる。
また似た姿のカシワバハグマ、 オクモミジハグマ等の花は、草本。
コウヤボウキは、茎高60~100㎝。茎は細くてしなやかで、枝は短い毛が生える。
葉にも短毛が生え、1年目の枝に長さ2㎝前後、幅1㎝程の卵形の葉が互生する。
本年枝の先に直径1cmほどの頭花を1個ずつ付ける。
頭花は白い筒状花が10数個集まったもので、筒状花は長さ約1.5cm。
葉には小さな突起状の鋸歯が5対以上つき、3脈が見える。
2年目以後の茎には葉が数個ずつ束生する。縁には浅い鋸歯がまばらにある。
どちらも伏毛があり、3脈と細脈が目立つ。2年目以後の茎には花はつかない。
色々と複雑怪奇な生態である。更には、コウヤボウキ属には、多くの種類がある。
類似のナガバノコウヤボウキの花は、コウヤボウキよりやや早く咲き始めるのだが、
ナガバノコウヤボウキは1年目の枝には花がつかず、2年目の枝に花がつく。
下記に示すように微妙に異なる花々が沢山*存在する。
*クルマバハグマ(車葉白熊・・日本固有種、本州の近畿地方以北)。
*カシワバハグマ(柏葉白熊・・日本固有種、本州、四国、九州)。
*ツクシカシワバハグマ。
*タイワンタマボウキ。
*オヤリハグマ(御槍白熊・・日本固有種、東北地方~関東北部)。
*シマコウヤボウキ(日本固有種、屋久島)
これ等の他にハイブリッッド種も多々ある。
*カコマハグマ(カシワバハグマ×コウヤボウキ)
*センダイハグマ(カシワバハグマ×オヤリハグマ)
*イワキハグマ(クルマバハグマ×オヤリハグマ)
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画像を見ながら来年も同じ場所で観察を続けないといけないと感じた。
野生・自生種なのか植栽されたものなのか、慎重且つ丁寧に観察したい。
令和参年(皇紀2681年)10月10日、記」