《 雅羅・/・〝冬の樹〟❖ ’24-349 ❖ 》

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コクサギ(小臭木) ミカン科(... コクサギ(小臭木) ミカン科(Rutaceae)コクサギ属
学名:Orixa japonica Thunb.
※ 特徴ある葉並び ※ コクサ... ※ 特徴ある葉並び ※

コクサギ(小臭木);コクサギ属
コクサギは、落葉低木で山地の湿った林内や谷間などに生育している。
在来種で北海道(西南部)、本州、四国、九州に自生分布がみられる。
名前の由来は臭気があり、クサギ(臭木)よりも小型であることから。
ただし、クサギはシソ科の低木であるため分類上の関連はない。
神奈川県内では全域に分布。沢沿いの樹林内に普通に見られる。
幹は灰褐色。縦の縞模様と、横長の皮目が目立つ。
葉序が独特、互生だが2対づつ左右に付く樣をコクサギ型葉序と呼ぶ。
同様な葉序としては、サルスベリがある。
葉身は倒卵形で全体に腺点があって、表面は光沢あり、縁は全縁。
小臭木の葉は、カラスアゲハ、の食葉として知られる。
雌雄異株で4月に黄緑色の花が咲く。
前年枝の葉腋から、雌花は単生、雄花は総状花序が出る。
花弁、萼片、子房はそれぞれ4個ある。雄蕊は退化している。
雄花は雄蕊が4本付く。果実は2~4分果になる。一つづつは腎形。

果皮は木質で、熟すと2裂し、その反動で黒い種子をはじき出す。
種子をはじき出した後。またもとの形に戻り、しばらく残っている。
冬芽は芽鱗が4列にならび、断面は4角形。
芽鱗は緑色~濃紅紫色で、縁は灰白色のため、綺麗な模様になる。
枝や芽を傷を付けると、特有の臭気がある。
冬芽は葉痕に沿って付く為、葉序と同様に、片側2個づつの互生。
近づいて見ると・・・不可思議な... 近づいて見ると・・・不可思議な樹だ !?!
以上、画像は、借り物。



・・神奈川県植物誌・・ A24... ・・神奈川県植物誌・・

A241 ミカン科 RUTACEAE
(武智憲治,図:勝山輝男)
木本が主だが草本もある.
葉面全体または鋸歯の凹部に油点を持ちミカン科特有の香りがあるものが多い.
子房は上位.果実には液果,核果,蒴果と多様である.
世界の熱帯から温帯にかけて 160 属約 2,000 種が知られ,
日本には 11 属約 23 種が自生している.
県内には 5 属 9 種が自生し,2 属 2 種が逸出している.
A.木本
B.葉は単葉
C.果実はミカン状の液果でない
D.落葉低木.花序は側生.果実は蒴果
2.コクサギ属 Orixa Thunb.
東アジアに 1 種のみがある.
(1)コクサギ Orixa japonica Thunb.
落葉低木.刺はない.葉は単葉で,ふつう 2 回ずつ同じ方向につく互生で,
コクサギ型葉序と呼ばれる.
葉は倒卵形で長さ 5~12cm 幅 3~7cm,全縁または低鋸歯縁,
透かして見ると葉面全体に油点がある.雌雄異株.花期は 4~5 月.
花序は前年の枝につき,雄花は総状花序で,雌花は単生する.
花弁,雄しべ,心皮ともに 4 個.果実は蒴果,4 分果に分かれ,
黒褐色の光沢がある種子が 1 個ずつある.
本州,四国,九州;朝鮮半島,中国に分布.
県内では林内の沢に沿ったところに生え,県内全域で普通に見られる.
葉の上面脈上に毛が多く,
下面に細毛が密生してビロード状のものをビロードコクサギ
form. velutina Hayashi in Bull. Govt. For. Exp. Stat. (125): 73 (1960) といい,
その基準産地は山北町世附.

《  私的感心本〝小臭木〟》
コクサギの実は二重の果皮をもっており、実が熟して乾燥すると
内側の果皮(内果皮)に包まれた種子がバネの作用で遠くに弾け飛ぶ。
其の樣は、二段式ロケットの様で数メートルもの距離を飛ばす。
落ちた種子は見かけるが、種子が弾き飛ぶ瞬間を目撃したことはない。


「令和陸年(皇紀2684年)12月14日」
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