《雅羅・/・ 襍画〝垣根の柿色〟樹  ❖ ’24-6 ❖》

タチバナモドキ(橘擬き) バラ科(Rosaceae)
学名:Pyracantha angustifolia (Franch.) C.K.Schneid.
別名:ホソバノトキワサンザシ 


タチバナモドキ(橘擬き)の葉。


《 垣根のような庭木の実“柿に見える”!!》
遠目に赤い花かと見え、沢山の実を付けた木にピラカンサがある。
ピラカンサは、トキワサンザシ、ヒマラヤトキワサンザシ、タチバナモドキの総称。
最もよく見られる赤い実はトキワサンザシで、ヒマラヤトキワサンザシは更に赤い。
対して朱色から橙色の実を付けるものは「タチバナモドキ」と呼ばれている。
 タチバナモドキは、ホソバトキワサンザシとも云われ、葉が細い。
中国原産で、明治期渡来した。5~6月に白い小さな(5-8mm)の花を一杯に付ける。
が、秋から冬の実の方がずっとよく目立つ(房上に沢山かたまってついているので)。
拡大して見るとまるで柿の様だ。橙黄色の実は、ひとつ直径8mm程度で小さく可愛い。
樹の高さは3m以下。トゲがあり密に生えるので、垣根に用いられている。
葉は長さ5〜6cmの狭長楕円形〜狭倒卵形。葉裏に灰白色の毛が密生するのが特徴。
橘擬きを日本へ導入したのは福羽逸人(ふくばはやと)、明治の農学・造園・園芸学者。
 フランス・ドイツに留学し、宮内省の宮廷園芸技師として長いこと従事していた。
東京新宿御苑の造園や東京の道路を並木にして沢山のプラタナスやユリノキを育てた。
更にイチゴ、キュウリ、ナスなどの促成栽培方法の開発や普及、品種改良にも尽力した。
西洋での温室を応用し、ガラス障子の片屋根式フレームを考案してもいる。
馬糞や落ち葉たい肥などを内部に置くことで、自然の熱源とした(今流のエコ農業)。
福羽逸人は、今日の温室やハウス栽培・農法(施設園芸)を開発した、施設園芸の祖。
 
 「令和陸年(皇紀2684年)1月6日、記」

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