《雅羅・/・襍崋〝続・北岳花Ⅱ〟❖ ’24-251 ❖》

キタダケキンポウゲ (北岳金鳳... キタダケキンポウゲ (北岳金鳳花) キンポウゲ科(Ranunculaceae)
学名:Ranunculus kitadakeanus
キタダケキンポウゲ (北岳金鳳... キタダケキンポウゲ (北岳金鳳花);
草丈8~20cmの多年草。茎や葉柄には白い毛がある。
葉は細かく裂け、長さ1~2.5cmの細い糸状になる。
花は黄色で茎の先に1個つき、大きさ1.5cm程度。
萼片の外側に白い毛が生える。
本州・南アルプス北岳の稜線・岩場(礫地)の陰に自生している。
環境が厳しい場所、草丈も低く気をつけなければ見逃してしまう。
同じ仲間に八ヶ岳に咲くヤツガタケキンポウゲがある。
北岳を代表する初夏の花、7月上旬に咲き始める。絶滅危惧1B類 。
南アルプス・北岳~間ノ岳の稜線の岩場にだけ自生している。
“ミヤマキンポウゲ”よりはるかに小さい花。
キンポウゲ種らしく光沢ある黄色の花を花茎の先にひとつ咲かせる。
花弁の下に大きな萼片が5個付き、3深裂した細い茎葉が3枚つく。
根生葉は、切れ込みの深い3深裂。環境省:絶滅危惧ⅠB類(EN)
山梨県:絶滅危惧種ⅠA類(CR)に指定されている。


《 北岳の希少植物・続Ⅱ〝キタ... 《 北岳の希少植物・続Ⅱ〝キタダケキンポウゲ〟 ❖ 1970~/初夏 ❖ 》
“北岳金鳳花”;
南アルプスには標高3000mを超える高峰が14座、
それらの稜線周辺に多様な高山植物が自生している。
高山植物分布の特徴、南アルプス山岳地域は、日本列島南部に位置する。
又、植物の分布においては、南限にあたるものが多い。
地質学的においても多様で砂岩・花崗岩・石灰岩等々。
此等の場所に日本固有種、周北極要素の種、大陸要素の種が混在している。
固有種は特に最高峰の北岳に多く、キタダケソウはその代表的な種である。
キンポウゲ科の植物で南東面の石灰岩地に生育し、
花は白く雪どけと同時に開花する。
その為、7月初めのまだ雪深い大樺沢の雪渓を登らなければ見れない。
かつては盗掘に会い、その個体数は減少したが、現在は回復している。
北岳と名の付く植物は多い。キタダケキンポウゲは、その代表的なもの。
石灰岩地の白い岸壁に鮮やかな紫色の花をつけるミヤマムラサキも特徴的。
北極圏でよく見られる仲間で、日本列島に分布を広げてきたと思われる花々、
チョウノスケソウ、ムカゴユキノシタ、タカネマンテマ、ムカゴトラノウ、
此等の花々は、南アルプス中部が南限となる。
このうち、ムカゴユキノシタは「むかご」を持つこと、
タカネマンテマは「ぼんぼり状のガク」を持つことでよく知られているが、
これらは極端に個体数が少なく、保護を必要とする植物である。
チョウノスケソウは氷河期に北極圏から放射状に分布を広げた代表的な植物。
かつて、日本列島に広く分布を広げたが、
現在では南アルプスと八ヶ岳の限られた場所に集中的に自生している。
北アルプスにはわずかしか自生していないが、
須川長之助が初めて発見した地は富山県の立山である。
この植物は学術的にも大変に貴重な存在で、
北極域からの分布経路に関する遺伝子解析の対象となっている。
高山植物が数多くかつ広範囲に生育している場所を「お花畑」と呼ぶ。
このような場所は一般に草丈の高いキンポウゲ科の花々が優占している。
その代表的なものは千丈ヶ岳の馬の背、北岳南東面、塩見岳雪渓跡地、
三伏峠、千枚岳南面、荒川前岳の南西斜面(荒川のお花畑)で、
これらが成立する土壌は水分条件がよく夏期には美しい花園となる。
しかし、現在その多くがニホンジカの食害に会い、
かつてのお花畑は見られなくなってしまった。
その中でも荒川のお花畑と北岳のキタダケソウ群落の一部は、
シカの侵入を防ぐ柵を設置することにより、シカの食害を防いでいる。
そのほかシカ柵を設置した場所の多くは現在回復の方向に向かっている。
**ある資料で拜読、昔を感慨深く思った一瞬であった。**
南アルプスには氷河時代に作られた氷河地形がたくさん残る山域。
それらは日本列島における氷河地形の南限でもある。
高山植物の多くは山岳域に残る氷河地形(カール地形)に対応している。
南限のカール地形として最もその特徴を維持したまま残っている山域、
顕著なのは、荒川三山の前岳の南面カールである。
そこには、カール地形の特徴に対応し多くの高山植物が生育している。

今年の夏は、私的雑用でいっぱいだった。出かける時間をもてなかった。
お陰で、昔を思い返す時間をもてた。

「令和陸年(皇紀2684年)9月7日、記」
 
 
 
 
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