白露とは名ばかりの熱帯夜。梓は一人、バーのカウンターに座り、赤ワインをあおる。
「ちょっと飲みすぎたかな……」
元々お酒は強くない。何か口休めになるものをと、リクエストして出てきたのは、薄暗いカウンターでもよく映える、黄金のカクテル。
シンデレラです、と差し出されたそれを口に含み、
梓は風変りな妄想に耽る。
「このまま、溶けてしまえたらいいのに……」
この甘酸っぱい液体のように、溶けてしまえたらいい。
そしたらきっと忘れられる。
この暑苦しい夜も、ぎらぎらと照り付ける太陽も、全て思い出の箱に閉じ込めて、鍵をかけて、美しい包装紙に包めばいい。
そうして自分は鍵ごと溶けてしまえば、誰もその箱は開けられない。もう二度と、蘇ることはない、鮮烈な思い出。
梓は再びグラスを傾け、黄金の液体を舌で転がした――。
夢幻伝説タカマガハラ二次小説
澪標シリーズ第一部「夢で逢えたら」。
改訂版の18-26話をUPしました。
颯太と那智の遊園地デートクライマックスから
最終話まで、ぜひお楽しみください☆
もしも、タカマ二次小説「澪標シリーズ」の
第三部「廻り舞台と紡ぎ歌」で、
颯太くんがオリキャラ揚羽さんに
心がグラついてしまったとしたら。
きっとこうなります(笑)
――最終弁論 涙の後に君から告げられた
僕は有罪(Guilty)――
まずは、書き溜めてたあれを放出しますか。
もうちょっともったいぶっておこうかと思ってたんだけど。
これ出さないと先に進めないんだよなぁ。
「陽炎」の方向性というか、
「陽炎」と澪標シリーズとの棲み分け、というか。
あんまり書くとネタバレになるから、書けないけども。
……ネタバレしたい。でもしたくない(笑)
三部でいきなりあんなこと書き出したのは、
いつかはそれがああなるからで。
本当はもっと紹介したい動画があるんだけど、
とりあえずこれにしておく。
この動画を紹介するの、
タカマ二次小説「陽炎」の12話をアップしてから、と思ってたけど。
「陽炎」、現在、帰着点が迷子(笑)
12話は書いたけど、13話も書いたけど。
というか、過去に別の話として書き溜めてたものに手を加えただけなんだけど。
でももう少し、今後の展開の方向性がはっきりしてからアップしようかなと。
本当は、それから紹介した方がいいと思うんだけど。
でも、やっぱり待てないっ!!
……ってことで。
12話で登場する神代中合唱部のモデルがこちらです。
この声を聞いて、那智は合唱部への転部を決意します。
それでは、どうぞ。
>こんにちは。お久しぶりです。
>最新話読ませていただきました!
>世間はコロナが騒がしく、色々な娯楽が減っている中、
>颯那智がたんまり読めてうはうはです。
>「夢で逢えたら」
> 前作ももちろん大好きでしたが、改訂版は改訂版でまた素敵でした。
>(前作の方がなくならなくて心底ほっとしてます!良かった!)
>2か月前の騒動を知っている身としては、こう絡めるのか、と。
>全ての話が一つに繋がっていて、読むたびにすごいなと思ってしまいます。
>高天原ではまさかのライバル(?)の影がちらついてますが、
>この先二人がどんな再会をするのか今からドキドキワクワクです。
>那智は泣きながら抱きついてそうだなぁ、とか。
>颯太は男性陣にどつかれそうだなぁとか(笑)考えながら続きを待っています!
>世間はまだまだ騒がしいですが、体調に気をつけて無理せず頑張ってください。
蒼依さん、お久しぶりです。
コメントありがとうございます!
私にとっても、「夢で逢えたら」の前作は
思い入れが深くて。
それまで、二次創作は頭で思い描いているだけで、
実際に書いて公開するということをしたことがなかったのですが、
私も書いてみたい、公開してみたい、との思いが高じて、
初めてネットに公開した作品であり、
このサイトを立ち上げるきっかけにもなった作品です。
あまり後先考えずに書いたので、後の作品との矛盾点が大きくなってしまい、
このたび、改訂版を書くことにしましたが、
前作についても、これはこれで、
ひとつの作品として楽しんでいただけたら幸いです。
高天原での颯太と那智の再会シーンについては、
おそらくご想像に近いものになるのではないかと思います。
那智はきっと泣いちゃうでしょうし、
男性陣はたぶん、颯太をどつかないと気が済まないんじゃないかと(笑)
一応、ライバルポジションの揚羽さんですが、
颯太自身は那智一筋なので、そこは揺るがないと思いますが、
問題は橋姫さまですねぇ……。
この方、人の嫉妬や醜い感情が大好きで、
それらを自分のエネルギーに変えちゃうような人なので、
いろいろ引っ掻き回すんじゃないかと。
世間はいろいろと騒がしく、
私生活でもいろいろあるのですが(苦笑)、
こうして私の作品を読んでくださり、
応援していただけることが、
大きな励みになっています。
本当にありがとうございます。
良ければまた遊びに来てくださいませ☆
この人、サバサバしてて好き。
トークも面白いし。
元男性の女性って、
生粋の女性よりも女性っぽい人、結構多いイメージで。
元男性だからこそ、
とことん「女性らしさ」を求めるんだろうと、
とにかく可愛さを求めるんだろうと、
そう思っていたけれど。
そもそものこと、私、
元男性だろうが、生粋の女性だろうが、
「いかにもな女性」ってそこまで好きじゃない……。
むしろ苦手。
昔、元男性の女性モデルが好きで、
彼女の著作とか、
彼女の出演する番組とかをよく見てたけど。
彼女がぶりっ子やっているのを見ても、
最初はそれほど抵抗なかったけど。
彼女がぶりっ子やっているのを叩かれているのを見ても、
私はむしろ、彼女を擁護する立場で。
彼女は女性以上に女性でいたいからこそ、
そういう仕草になってしまうんだと、
それはもうどうしようもないのだと、そう思っていて。
だから、それほど嫌悪感はなかったんだけど。
次第に同性として嫌悪感を抱きつつあった頃に、
彼女はテレビから消えた。
たぶん私、彼女と同性の友達にはなれない。
むしろ、女として嫌いなタイプだ。
けど、この人とは、友達になったらおもしろいだろうなと。
友達になってみたいタイプだなと。
同性として、うまく付き合っていけそうなんじゃないかと、
そんな風に思える。
ぶっちゃけ、女の子女の子している女性が苦手なんだよね。
昔っからそうだった気がするけれど、
年を重ねるにつれて、その傾向が強まってきた……。
「陽炎」って、春の季語らしい。
これを知ったときは、びっくりしたなぁ。
陽炎=真夏ってイメージだったから。
まさに、この曲のように、ギラギラしたイメージ。
「片影シリーズ」の「陽炎」は、
真夏に立ち上がる陽炎をイメージしてつけた。
物語上、季節を夏に限ってはいないけど。
むしろ、出だしは春だけど。
でも、イメージとしては、真夏の陽炎をイメージしている。
炎天下に立ち昇る、揺らいだ光をイメージしている。
掴もうとしても掴めない、
けれど、確かな熱を持った光の揺らめき。
「蜻蛉」あるいは「蜉蝣」にしなかったのは、
儚さだけでなく、熱を伝えたかったから。
真夏に立ち昇る、あの熱を、揺らぎを、
イメージしていたから。
一時期、これもよく聴いていた。
あの時期がなければ、
あの時期が「過去」になっていなければ、
「夢で逢えたら」の改訂版も書けなかった。
今だからこそ、改訂版を書けた。
昔とは一味違う「遊園地デート」を書けた。
そういえば、あれからもう、4年も経つのか。
いつの間にやら、そういう時期か。
あの年もちょうど、残暑が厳しい年だった。
原曲は、まさに夏!というイメージだけど。
このアレンジは、まさに「夏の終わり」って感じがする。
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