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- 「ツシマヤマネコ」の精子凍結@対馬野生生物保護センター
< 「ツシマヤマネコ」(画像:対馬野生生物保護センター) >
国内において、各種動植物の絶滅種が多く取りざたされています。「ツシマヤマネコ」も「絶滅危惧ⅠA類」とされその一種です。ネコ目(食肉目)ネコ科に属し、約10万年前に当時陸続きだった大陸から渡ってきたと考えられ、 ベンガルヤマネコの亜種とさ、1971年に国の天然記念物に指定されています。日本では長崎県の対馬にのみに分布しています。 日本国内に分布するネコ類は、人為的移入種である「イエネコ」を除けば、対馬の「ツシマヤマネコ」と、西表島の「イリオモテヤマネコ」の2つのみです。
環境省対馬野生生物保護センター(対馬市上県町)は13日、交通事故死したとみられる国天然記念物「ツシマヤマネコ」から採取した精液を同センターで凍結し、生きた精子を保存することに成功したと発表しています。従来は県外の施設で精液採取を試みていましたが、送る間に鮮度が落ち精子が死んでいました。同センターは「野生個体の精子を繁殖に活用できれば、遺伝子の多様性確保につながる。今後、人工授精などへの応用を検討したい」としています。
今回、精子の採取に成功したのは昨年8月17日早朝、対馬市上対馬町の国道で事故死したとみられる雄の成獣。近隣住民からの通報を受け、発見から約2時間で精巣を摘出。精子約520万個が入った容器5本分を発見から9時間以内に凍結保存されました。
精液中の精子生存率は凍結前が65・2%。約5カ月後の今年1月4日に容器のうち1本分を融解したところ、生存率は59%まで保たれていたとか。
現在、対馬には野生の「ツシマヤマネコ」が100匹弱生息し、国内の9施設で計35匹(オス18匹、メス17匹)が飼育されています。このうち東京の1施設で人工繁殖技術の開発が試みられています。
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