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- 今年の読書(21)『監禁面接』ピエール・ルメートル(文春文庫)
著者の作品として発行が後先になっていますが、4作品目の 『その女アレックス』 (2011年)の前に3作目として発行されています『監禁面接』(2010年)が、2021年1月10日に(文春文庫〉として刊行されています。
『その女アレックス』は、面白く楽しめましたので、本作の宣伝コピーに釣られて読んではみたものの、私には3章からなる482ページが、特に第1章が長く感じる作品でした。
リストラにあい失業4年目の「アラン・デランブル」57歳は、再就職の当てもなくアルバイトで妻の「ニコル」頼りに生活をしていましたが、一流企業の最終試験に残ります。それは、「就職先の企業の重役会議を襲撃し、監禁する」状況の中での行動で重役の昇進を決めるという企画に立ち合い、人事評価を行うというものでした。
娘の住宅購入資金を借りてまで、評価対象人物の個人情報収集を探偵に頼み、テロ集団への対処を元警察官に教わり、「アラン」はある奇策をもって、最終面接試験に出向きます。
物語の展開は予想外に進み、<アラン>の一発逆転劇の作戦ににんまりさせられますが、痛快感が最後まで続かず、ハッピーエンド的な終わり方を期待していただけにスカッとした満足感は得られず、退屈冠を感じ高い評価は与えられません。☆☆といったところでしょうか。
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