新型コロナウイルスの治療薬の開発断念@武田薬品工業
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血液製剤の開発には武田薬品や米CSLベーリングなど世界12社が関わっています。武田薬品は2019年に買収したアイルランド製薬大手「シャイアー」の技術を活用しました。人間がウイルスに感染すると、免疫機能でウイルスを排除する抗体が体内につくられる。武田薬品などは回復した患者の血漿から抗体を抽出し、精製した薬をほかの患者に投与することで免疫力を高められるとみていました。
国内で新型コロナ治療薬として承認されたものは抗ウイルス薬「レムデシビル」、抗炎症薬「デキサメタゾン」の2薬のみです。いずれもほかの疾患向けの薬を転用したものになります。武田薬品などの血液製剤の開発は、コロナをターゲットとして一から開発した治療薬として、その効果が注目されていました。
武田薬品は、新型コロナに対する新たな治療薬としての開発は断念し、他の薬剤の可能性を探ります。