小惑星「ベンヌ」のモザイク写真(画像:米航空宇宙局)
太陽系で確認された中で最も危険が大きいとされる小惑星「ベンヌ」です。米航空宇宙局(NASA)の探査機「オサイリス・レックス」のベンヌ到達によって、予想される地球への最接近や、地球に与え得る影響に関する情報が分析されています。
(NASA)によりますと、「オサイリス・レックス」が2年間にわたって収集したデータを通じ、2300年までの「ベンヌ」の軌道に関する予測精度が高まり、今後の軌道に関する不確実性が低下しています。「ベンヌ」が2300年までに地球に衝突する確率は、1750分の1に高まっています。これまでは、「ベンヌ」が2200年までに地球に衝突する確率は2700分の1と推定されていました。
「ベンヌ」が次回、地球に最接近するのは2135年。この時は地球を脅かすほど近くまでは接近しません。しかし正確な軌道を突き止めることで、その後の「ベンヌ」が太陽を周回する軌道が、地球の重力でどう変化するかを予測できます。これは、2135年以降に「ベンヌ」が地球に衝突する確率にも影響を及ぼす可能性が出てきます。
「ベンヌ」の最も重大な地球接近は2182年9月24日。この日地球に衝突する確率は2700分の1とされています。ただし、「ベンヌ」が地球に衝突するリスクは低いとの見解で専門家は一致しています。
「オサイリス・レックス」は、2016年9月8日にケープカナベラル空軍基地から打ち上げられ2018年12月に「ベンヌ」に到着し、今年5月10日に離脱しました。大量の情報とともに地表の試料も採集して地球に向かっており、2023年9月に帰還を予定しています。
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