今年の読書(15)『デイヴィッド・リンチ 幻想と混沌の美を求めて』イアン・ネイサン(フィルムアート社)
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アメリカ映画史上「最も過激で、強烈で、奇妙で、滑稽で、恐ろしく、深遠で、忘れがたい作品」を生み出した映画監督<デヴィッド・リンチ>の評伝『デイヴィッド・リンチ 幻想と混沌の美を求めて』(3520円)が、2024年2月23日にフィルムアート社から発売されています。
映画『イレイザーヘッド』(1977年)・『エレファント・マン』(1980年)・『デューン/砂の惑星』(1984年)・『ブルーベルベット』(1986年)・『ワイルド・アット・ハート』(1990年)・『ロスト・ハイウェイ』(1997年)・『マルホランド・ドライブ』(2001年)・『インランド・エンパイア』(2006年)やテレビシリーズ『ツイン・ピークス』(1990年~1991年)・『ツイン・ピークス The Return』などで観る者を魅了し、挑発してきた<デヴィッド・リンチ>です。本書は〈リンチアン(Lynchian)”を理解するための探究書です。
〈リンチアン〉とは「リンチの映画ならではのスタイル、感覚、雰囲気、物語の語り口、登場人物のタイプ、ジャンルのアレンジ、話し方、風景、街、ユーモアとホラーの融合、現実というベールの向こう側への旅、心の奥底にある欲望の考察、リンチが故郷と呼ぶ国の奥深くへの探検」を意味する言葉です。
本書では<デヴィッド・リンチ>の長編映画10本とテレビシリーズ2本を詳しく解説し、貴重な場面写真やオフショットとともに〈リンチアン〉の謎に迫ります。