事務所のエントランスに使うコンクリートパネルは、普通のきれいなものではなく、繊維が見えたり濃淡のある下地材。 ビス止めするから、欠けたりひびが入ったりもあるだろう。 全体にきれいなコンクリートで描かれたパースの右側の壁面だけを、完成に近いイメージで加工してみた。 そうそう、こういうテーマパーク感、ストーリーがある壁。 僕たちは順風満帆で進んできたわけではない。 汚れ、傷つきながら、必死に頑張ってきた。 むしろウェザリングでストーリーを刻みたい。 曲げなどフレキシブルに対応できる材は、下請け企業の素肌を表現するにふさわしいコンクリートウォールだ。 正面のロゴは、さび止め加工なしの鉄。 鉄は錆びる。 だから磨き続けろ。 僕のエンジニアへの思いがここにある。