札幌市内はわずかにプラスの気温。 でも1000m登れば、6度は下がる。 ゲレンデからちょっと離れるだけで、かなりワイルドな雪山。 ブレードを履いているけれど、スノーシューがなくては厳しいな。 今日も午前中だけのスキー。 スポーツジムへ行くような感覚。
すっかりきれいになった「にーぶい村」。 ビーチは目の前で、キャンプベースとしても気持ちがいい。 温水シャワーに水洗トイレまで完備なのだ。 ハンモックも吊るせるし、もうすぐ屋根もできる。 そうすれば、サバニの傷みも少なくなるだろう。 まずは、外間農場作アヒルの燻製で一献!
下門おじいの手から造り出されるのは、絶妙な曲げ加工の美しい船体。 そして特徴的なのは、愛情のこもった丁寧な仕上がりだ。 この曲線の美しさは、何かとてつもない力を持った生命に出会ったような感覚を与える。 そして、僕たちのオーダーは、現代の人が見たことの無い、「おじいが昔乗っていた、遠くに行ける船」なのだ。 2度ほどしか訪問していない、僕たちの突然の注文に、下門おじいも戸惑った様子だった。 おじいは、「うん」と言ったが、まだ僕たちが真剣にお願いしている事に半信半疑な様子だった。 おじいが僕たちを信じるまで、何度でも来る。 そして、おじいの手伝いをする。 歴史に残るものを造り上げたいから。
クリスマスツアー2日目の朝。 浮原島の海は、荒れてきそうな雰囲気だった。 予定を変更して、早朝に「にーぶい村」に戻り、そこから伊江島のサバニ大工の下門おじいを再び訪ねることにした。 おじいは、先日地元の新聞にも紹介されていた。 工場では、11月に見た船も、カーラ(船底)が組まれ、おじいは船内の仕上げ作業に取り掛かっていた。「現代人が操船しやすいように作成された、平底の船ではなく、おじいが漁をするために遠くに行くときに乗っていた船がほしいんです」 「必ず練習して、乗れるようになりますから」 僕たちは、熱く語り始めた。
太陽が、西の彼方に隠れようとする時間帯。 待ちこんだ珈琲豆を挽いて、極上のひと時を味わうのは、うすいですさん。 日没とともに、寒さが増すのは間違いない。 珈琲には、少量のラム酒を加えることにした。周囲が闇に包まれたなら、たくさんの星と月齢2.5の細い月が、僕らのイルミネーションだ。