イスラエルと教会11~その⑦
Mar
16
「では、どうなのでしょう。私たちは他の者にまさっているのでしょうか。
決してそうではありません。私たちは前に、ユダヤ人もギリシヤ人も、
すべての人が罪の下にあると責めたのです。」
私たち(ユダヤ人)は特権を持っているので、
他の異邦人達よりも優れているというのか、という論点。
そんなことは決してない、と言うのが答えである。
ユダヤ人も異邦人も神の義には到達しなかったのを確認してきた。
それゆえ、全ての人は信仰を通じてのみの恵みによる救いという
同じ方法が必要なのである。
(まとめ)
ここまで2:17-3:9を長く扱って来た目的は、
2:28-29を正しい文脈に位置付けて理解するためであった。
この文脈では、パウロは
異邦人クリスチャンが霊的なユダヤ人になったと教えているのでなく、
全てのユダヤ人が真のユダヤ人になったのではない
と教えるのである。
ここにある区別とは
ユダヤ人と異邦人ではなく、
イスラエルと教会でもなく、
それは
レムナントとノンレムナントの区別であり、
信仰のあるユダヤ人と信仰のないユダヤ人の区別なのである。