「わたしに帰れ」
Nov
17
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「わたしに帰れ」ゼカリヤ1章1~6節
~ゼカリヤ書連続講解説教 1~
「ダリヨスの第二年の第八の月に、イドの子ベレクヤの子、
預言者ゼカリヤに、次のような主のことばがあった。」 (ゼカリヤ 1:1 )
このペルシア王のダリヨスの第二年とは、BC.520であることが分かっています。
ゼカリヤという人物を紹介する際、二世代前の祖父からの系図が記されてますが、これは典型的なユダヤ的表記です。
そしてこの三世代の人名の中に、
ゼカリヤが本書で伝えたいメッセージの大筋が隠されていると言えます。
イドとは「彼の時」 という意味。
ベレクヤは「主は祝福する」 。
ゼカリヤは「主は覚えておられる」 。
ユダヤの人名にはどれも意味があり、
多くの場合、その人物を読み解くカギとなるものです。
ここでは、本書に一貫している神の行動原理が読み取れます。
「神の時が来たなら、神はイスラエルを祝福してくださる。
神はご自身の契約を覚えておられる故に」
BC.538 年、クロス王はバビロンを滅ぼし、
新たにペルシア帝国を建て上げました。
その時、捕囚となっているユダヤ人に解放令を発し、
故国に帰ってエルサレム神殿を再建するよう命じます。
以来、ゼカリヤ登場まで約18年が経過しましたが
、神殿の完成を見ることなく放置されていたのです。
帰還民たちは自分たちの生活再建が進まず、
神殿を顧みる余裕がなかったからです。
そんな世相にあってゼカリヤは神殿再建のビジョンを人々に語り、
再建事業を再開させます。
70年ほど前、先祖たちは神のさばきゆえにバビロンに滅ぼされました。
その罪を今の世代が負わずとも好いのです。
神はこう言われます。
「わたしに帰れ。そうすれば、わたしもあなたがたに帰る、と万軍の主は仰せられる」
人々は悔い改めに導かれ、神殿建設にも着手します。
ところが後日、神殿は建設したものの夢見ていたような生活の再建と豊かさは戻ってきませんでした。
失望が広がろうとする時に、
ゼカリヤはメシアが到来して統治する平和と繁栄の王国を指示します。
「将来への希望」
~これこそ、現在の苦境を乗り越えていくエネルギーとなるものでした。
「神の時」はやがてやってくる。それはメシアの到来です。
その時、「神は祝福してくださる」のです。
繰り返し預言者が約束した喜びと平安にあふれる国に住む日がやってきます。
なぜなら、「神は覚えておられる」からです。
何を神は覚えておられるというのでしょうか。
アブラハムと交わした契約です。
この契約ゆえに神は行動を起こされます。