創世記6章1-8節 ⑴
さて創世記6章からは、ノアの洪水物語が始まります。
丁寧に聖書を研究していくとこの洪水が中東の一地方だけのものではなく
全地球を覆う世界大ものであるとの結論に達します。
そんなひどい話が、、
地球上の人間も動物も鳥も息のあるものを全て洪水に飲み込ませ死に至らせるだなんて、、
神がそんな恐ろしいことをするなんて、、
と、多くの方は疑問を感じてしまうかもしれません。
6章の冒頭にそこまで徹底的して地上を壊滅せねばならなかったほどに悪が蔓延していた様子、
やむなく洪水と言う非常事態を招かざるを得なかった背景が説明されています。
「主は、地上に人の悪が増大しその心に計ることがみないつも悪いことだけに傾くのご覧になった」(5節)
神に全滅を決意させるほどの邪悪が広がっていたとあります。
その理由が2節にあります。
「神の子らは人の娘たちがいかにも美しいのを見てその中から好きなものを選んで自分たちの妻とした」(2節)
ここで議論となるのが「神の子ら」は誰のことで
「人の娘たち」が誰であるかという点です。
多くの方々は、前者が信仰者たちすなわちセツの家系であり、
後者が不信者たちでそれがカイン家系であると考えます。
歴史的キリスト教会のほとんどのリーダーはそのように解釈してきたからです。
それは教会教父時代のオーガスティンがそのような解釈を始めて以来のこととされています。
この東方教会代表とも言うべきギリシャ的思考を基盤としているオーガスチンは、その時代
〜それはキリスト教会の中からユダヤ的要素が骨抜きにされて行く時代〜
にあって大きな影響力を持っていました。
ところがそれまでの初代教会まではいずれも「神の子ら」を
堕落した天使たちすなわち悪霊である
と解釈していたのです。
70訳聖書では「神の天使たち」とギリシャ語に翻訳しているし、
ヨセフス「古代史」も
エノク書や死海文書も
ユダヤ教のタルムードも
同様に「天使」であると説明しています。
ここで多くの人が
悪霊が人間と結婚するなんて
トンデモだ!なんて印象を受けるかもしれません。
そんな非常事態の中から、
人と悪霊との雑婚の結果がネフィリムと言う次世代の存在でした。4節。
「神の子ら」はヘブル語の原語で「ベネイ・ハ・エロヒム」となりますが
旧約聖書においてはいつも天使たちに適用されていて人間に適用されたことはありません。
さらに天使に出産能力があるのか、
いったい人間と性的関係を結べるのか、
という難題に対しては新約聖書が答えています。
「罪を犯したみ使いを」Ⅱペテロ2:4
「自分の領域を守らず、自分のおるべきところを捨てたみ使いたち」ユダ6節
さらに 詳しくはメッセージノートを参考としてください。
http://wdx.hosannamin.org/uploads/2016/12/10/創世記6章1~8節%20「人と悪霊の雑婚22」%20(Autosaved).pdf
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