消費税を10%に増税したらアカン
Jul
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現行消費税8%の税収は約20兆円です。令和新選組は今回の選挙で8%全額を廃止する公約としていますが、一般国民にはあまりにも強力なカンフル剤となるかもしれません。私は5%減税でも大きな前進であると考えています。
減収の20兆円分をどうやって補填するかは、他からの税収を計るか新規国債発行となります。
この2つの方法はそれぞれ十分な財源となり得る方策であるとの十分な根拠があります。
他のあてにできる税収とは、所得税と法人税です。
現行の所得税法では金融資産からの収入と給与等からの一般収入とを分離して課税していますが、これを一つの所得に統合した総合課税方式にすれば良いのです。これにより高額の金融資産保持者・高所得者に対しての課税を強化することができます。株の配当等の金融資産からの収益に対する税率は、どれだけ儲けても一律の20%です。これを一般収入並みの最高税率45%、地方税率含めたら55%までの課税とすれば良いではないですか。
法人税については零細企業から大企業までの税率が現在はフラットです。これも税率一律の消費税と並んで金持ち優遇の不公平税制ではないですか!ここに累進性を導入するべきです。利益を大きく上げている企業にはそれだけ多くの負担をしていただく。当然のことです。それだけではありません。大企業に対してのみ適用される80を超える税の優遇措置(割引システム)があって大きな課税逃れとなっている現状も是正するべきでしょう。
これらの法人税と所得税を見直すだけで29兆円の税収を見込むことができると試算されています。
日本は20年間デフレが続き実質賃金が下がり続けている唯一の先進国です。このまま消費税を増税したならばもはや先進国とは言えなくなるほどの貧困化が進むのです。今や貧困ラインを超えている人が子供の7人に1人、高齢者の5人に1人、そして20歳から64歳までの女性の3人に1人の割合です。
これらの社会の底辺に住む人からではなく高額所得者からより多くの負担をしていただくのが公平な税制です。
2017年の統計ですが企業がため込んでいる内部留保は446兆円です。金融保険業を加えたベースとなると507兆円を超えて、それは日本の1年分のGDPに匹敵しています。6年間連続で前年度を超える内部留保となり、この年だけで10%の増額、すなわち約50兆円の儲けを企業が貯め込んでいるのです。50兆円とは日本の全税収の金額にも匹敵しています。20兆円の消費税分の代わりに、この50兆円を利用したら良いと言うことです。
それには呼び水が必要です。
国が新規国債を発行して教育や社会保障など、あらゆる伸びしろのある分野に積極的な財政投資を行うのです。それによってデフレが改善したならば企業はこの巨大な内部留保を設備投資や人材確保・開発に投資ようになるでしょう。