「仕えられるためではなく仕えるため」
Jun
20
「仕えられるためではなく仕えるため」
マタイの福音書 20章17~28節
"さて、イエスはエルサレムに上る途中、十二弟子だけを呼んで、道々彼らに話された。
「ご覧なさい。わたしたちはエルサレムに上って行きます。人の子は祭司長たちや律法学者たちに引き渡されます。彼らは人の子を死刑に定め、
異邦人に引き渡します。嘲り、むちで打ち、十字架につけるためです。しかし、人の子は三日目によみがえります。」
そのとき、ゼベダイの息子たちの母が、息子たちと一緒にイエスのところに来てひれ伏し、何かを願おうとした。
イエスが彼女に「何を願うのですか」と言われると、彼女は言った。「私のこの二人の息子があなたの御国で、一人はあなたの右に、一人は左に座れるように、おことばを下さい。」
イエスは答えられた。「あなたがたは自分が何を求めているのか分かっていません。わたしが飲もうとしている杯を飲むことができますか。」彼らは「できます」と言った。
イエスは言われた。「あなたがたはわたしの杯を飲むことになります。しかし、わたしの右と左に座ることは、わたしが許すことではありません。わたしの父によって備えられた人たちに与えられるのです。」
ほかの十人はこれを聞いて、この二人の兄弟に腹を立てた。
そこで、イエスは彼らを呼び寄せて言われた。「あなたがたも知っているとおり、異邦人の支配者たちは人々に対して横柄にふるまい、偉い人たちは人々の上に権力をふるっています。
あなたがたの間では、そうであってはなりません。あなたがたの間で偉くなりたいと思う者は、皆に仕える者になりなさい。
あなたがたの間で先頭に立ちたいと思う者は、皆のしもべになりなさい。
人の子が、仕えられるためではなく仕えるために、また多くの人のための贖いの代価として、自分のいのちを与えるために来たのと、同じようにしなさい。」"
(1)ゼベダイの子らの願い
①血縁関係を利用しての出世願望
ゼベダイの子らの母とイエスの母マリアは姉妹
「1人を左大臣に、1人を左大臣に」
② 聞きたいことだけを選り好みする聖書の読み方
エルサレムでの苦難と死刑の予言であり、
王国樹立ではない(18-19)
(2)逆転された価値観
①支配者はその領民を支配し、権力者は権力を持つ
ローマにされ支配されていたユダヤ社会では納税や労役の義務が課された
②主は仕えられるためでなく、仕えるために来られた
「大臣」の英語名はMINISTER(奉仕者)
仕えるものが最も偉大、人の先に立つものは僕となるべしとの聖書的価値観の反映
⑶ 父なる神の聖定
①イエスの杯を飲むことができるか。
ここで杯とは、神のゆえに甘受する苦難や迫害。
彼らの分からないままでの返答と、イエスの予言。
ヤコブに成就とは?
ヨハネに成就とは?
②「それに備えられた人々が既にある」
この動詞は完了形。
将来のことが既に父なる神によって規定=聖定。
(結論)
"曲げられたものを、まっすぐにはできない。
欠けているものを、数えることはできない。"
伝道者の書 1章15節
①神が既に定められたことがある。
・支配者や権力者の存在。
・女性に対する男性の地位
〜秩序や順序がある
"しかし、あなたがたに次のことを知ってほしいのです。
すべての男のかしらはキリストであり、
女のかしらは男であり、キリストのかしらは神です。"
コリント人への手紙 第一 11章3節
"男は神のかたちであり、神の栄光の現れなので、
頭にかぶり物を着けるべきではありません。
一方、女は男の栄光の現れです。"
コリント人への手紙 第一 11章7節
②世界は異なる(誤った)解釈をしてきた。
・支配者が支配横暴を極める
・男性の方が上だ。聖書は男尊女卑を認めているのか?
「"女は、よく従う心をもって静かに学びなさい。
私は、女が教えたり男を支配したりすることを許しません。
むしろ、静かにしていなさい。
アダムが初めに造られ、それからエバが造られたからです。
そして、アダムはだまされませんでしたが、
女はだまされて過ちを犯したのです。"
テモテへの手紙 第一 2章11~14節
③聖書の価値観に帰ろう
・男女の地位関係は特定文化に寄り添ったものでなく、
創造の秩序が土台となっている。
・上位の立場にあるものが仕えるもの、命を与えるもの
低いものとされるのが聖書の価値〜その模範をキリストに見る。