「内なる人が強められるように」
Nov
19
「内なる人が強められるように」
エペソ人への手紙 3章14~21節
"こういうわけで、私は膝をかがめて、
天と地にあるすべての家族の、「家族」という呼び名の元である御父の前に祈ります。
どうか御父が、その栄光の豊かさにしたがって、内なる人に働く御霊により、力をもってあなたがたを強めてくださいますように。
信仰によって、あなたがたの心のうちにキリストを住まわせてくださいますように。そして、愛に根ざし、愛に基礎を置いているあなたがたが、
すべての聖徒たちとともに、その広さ、長さ、高さ、深さがどれほどであるかを理解する力を持つようになり、
人知をはるかに超えたキリストの愛を知ることができますように。そのようにして、神の満ちあふれる豊かさにまで、あなたがたが満たされますように。"
"どうか、私たちのうちに働く御力によって、私たちが願うところ、思うところのすべてをはるかに超えて行うことのできる方に、
教会において、またキリスト・イエスにあって、栄光が、世々限りなく、とこしえまでもありますように。アーメン。"
(序論)
「内なる人」とは近代的自我のことと一般的に理解され安い。
「強められるように」とはつまり健全な自己愛や自尊心を持てとのことか。
動詞の時制と様相に注目すれば、その共通した用法から何を意味しているかが明らかとなる。
それは何を意味するのか
愛を理解する力を得られるように(18) Aorist + Subjunctive
愛こそがキリストの教えの要約であり最高峰のものであり全て
神の満ちている様にまで満たされるように(19) Aorist + Subjunctive
どこまでも制限のない神の満ちている様相にまで
(2) それを求める根底は何か(17)
キリストが心の内に住んでおられるのだから
「住まわせてくださいますように」と希求形で訳すのは疑問
Aorist + 不定詞〜「心に住んでおられるキリスト」と本来訳すべきもの
愛に根ざし(完了形・受動態)、基礎を置いている(完了形・受動態)ゆえ
植物を支える根と建物を支える基礎工事が背景に
そこに至る方法は何か
人知を超えたキリストの愛を体験し続けることによる(19)
「知ることができますように」と希求形で訳すのは疑問
Aorist + 不定詞〜「(既に)知っている」と本来訳すべきもの
「超えている」は現在形+動名詞ゆえに、知ることが絶えず更新され続けるように勧められる
すべての聖徒と共に生きることによる(18)
その長さ〜年齢差や時代差
その広さ〜人間性の幅の大きさ
その高さ〜山よりも高い気高さ
そに深さ〜人の罪の深淵さ
(結論)
目に見える即物的で実現可能な事は祈らなくても努力で実現可能。
パウロの祈りは人間のできることを超えたもの。
私たちに働いている聖霊の力によってキリストが期待していることである(20)。