昨日、仕事の帰りの電車の中で、染付に関する疑問というかひとつの謎を解決することができました。こういうヒラメキというのは、机に向かっているときではなく、電車の中とかトイレとかで考え事をしているときに出てくるものですね。
アップはもう少し考えたいので、今日は染付について簡単に解説します。陶磁器の辞典では、「染付とは陶磁器における釉下彩のひとつで、酸化コバルトを主成分とする絵具を使って素焼きした素地の上に図様を表して、透明釉を施して焼成する技法およびその製品をいう。中国、朝鮮では青花、英語ではブルー&ホワイトという。」と書いてあります。
ただ、染付=青花=ブルー&ホワイトというわけではないと思われます。染付には磁胎染付と陶胎染付があるからです。陶胎染付は、京焼の藍絵のようなものを指しますので、素地は白くなくても良いのです。これに対してブルー&ホワイトは青と白ですから、素地は白でなければなりません。錫釉陶器であるデルフトの藍絵もブルー&ホワイトと言ってもよさそうですが、デルフト・ブルー(日本では白地藍彩と言う)と言い区別しているようなので、西洋ではブルー&ホワイトは、やはり釉下彩の磁胎染付のことを指すのでしょう。青花も本来は明時代に景徳鎮の磁胎染付に対してつけられたものです。
こう考えると、この前のロムドシンの講演において、唐時代の中国で、すでに染付はあったと説明を受けて、ちょっと「えっ?」と思いましたが、納得できました。
写真は18世紀のロイヤルコペンハーゲンのブルーフルーテッドの深皿です。
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