シェールガス
Sep
27
1990年以来シェールガスは将来の有望エネルギー源として注目され、この資源が豊富なアメリカではシェールガス開発が盛んで、アメリカ中西部だけでも現在5,000基あるガス井が今後20年間に48,000基になると予想されている。
せっかく開発されたシェールガスがなぜ無駄に燃やされているかというと、鉱区のリース期間が5年程度と短いシェールガスフィールドでは、石油価格が高騰している現在、開発業者は同じ油井に存在する石油を生産して販売した方が、長期的な投資であるシェールガスのシカゴなどの大都市に輸送するパイプラインの敷設や、日本などに輸出するための液化プラント建設より安直に利益が得られるからだ。シェールガスの生産には水圧破砕法や水平坑井掘削などの新技術が開発され、これらの新技術が同じ鉱脈からの石油生産を可能にしているのは皮肉なことである。今後シェールガス開発が計画されているTexas、Oklahoma、Arkansas、Ohioなどでもシェールガスが無駄に燃やされる恐れは高い。
アメリカの環境庁はシェールガスの無駄な燃焼を懸念しており、将来はシェールガスの利用を明確にしない限り開発許可を与えないことを検討している。またあるシェールガス開発業者はメタンがほとんどの天然ガスと異なり、シェールガスはプロパンやブタンも含んでいるためこれらを分離してより高価格で販売することにより、採算性を改善出来ると言っている。
日本にとってもっとも重要かつ親密な同盟国であるアメリカからシェールガスを輸入し、コンバインドサイクルのガスタービンによる熱効率50%の発電を行うシステムが構築されることが、原子力発電に不安を感じている日本のエネルギー安全保障にとってもっとも好ましいのではないだろうか。この場合原子力発電よりは二酸化炭素の排出量は増えるが他の化石燃料による発電より少なく、また発電コストの点では再生可能エネルギーよりもはるかに優れている。
Posted at 2011-09-27 15:18
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Posted at 2011-09-28 00:32
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Posted at 2011-09-29 15:22
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Posted at 2011-09-30 07:18
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