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詩は元気です ☆ 齋藤純二

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メンタル

thread
まだ生きている僕に
出来ることはありますか

頑張ってきた記憶もなく
達成した喜びもなく
逃げながら生きてきたのです

そんな僕ですが
出来ることはありませんか

僕を肯定してくれる環境が
変えてくれたのです

前向き考えられるようになり
頑張れるのです

まだ生きている僕に
出来ることはありますか

自分でも考えていますが
僕に出来ることはありませんか

#詩

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ー 語るな書いてくれ ー

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君の成功した話とか
努力した話はもういいよ

僕は君が思うほど
君のことを今は思っていない

誰かが評価した君は
僕の君ではないのだから

君の成功とか努力はいらない
指先から滲む君の詩から
感じたいんだよ純粋に

#詩

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#光化学スモッグ詩

thread
#光化学スモッグ詩


子どもの頃
夏に息を吸うと胸が痛くなった

光化学スモッグが
発生したと街に警告が流れる

工場の煙がもくもくと
規制緩く立っていたのだろう

大人になってから
突然、喘息になって苦しい思いもした
光化学スモッグとの因果関係はわからないが
何かしら身体に影響が出てもおかしくない

経済成長の頃、我々の身体の成長には疑問がある

#詩

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棚番地【文芸・詩】

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もし誰かがいたのなら
驚きを隠しきれず
僕は通り過ぎてしまうだろう

それは、君とは同じにはなりたくない
詩を読むことは恥ずかしいこと
けして見られてはいけない

一冊の詩集を手にする
しかし、すぐに足音が近づき
その詩集をすぐに棚へ戻し
背後にあった棚から
誰もが読みそうな小説を抜く

いつものことだ
詩を読むことは恥ずかしいことだから
誰かに見られてはいけない

足音が遠ざかれば
僕はまた一冊の詩集を手にして
読むことより
読んでいる僕が見られないように
細心の注意を払うのである

#詩

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#虹詩

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何があったのだろう

縁側から裸足で飛び出し
真夏のかんかん照りの下で
君の涙は風に吹かれ七色を飾る

涙の不思議は慰めも忘れさせ
僕は見惚れていた

あなたも意地悪なひとね
惚けた顔して

きりっとした視線の先には
もう色などなかった

#詩

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#ひまわり詩

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黄色い君は夏の友だち
手をひろげ
すこし頭を傾げ
僕に話しかけてくる

どこへ行くんだい
帰ってきたら聞かせてよ
僕の知らない夏を

うん
今日は海へ行くんだよ
君にあとで
貝がらを見せてあげるよ

楽しみだよ貝がら
どんな形で
どんな色なんだろう

じゃあ行ってきます

行ってらっしゃい

#詩

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想い出

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ちょっぴり寂しい気持ちになっても
静かに落ち着いてゆく

モノクロな写真を繋げた物語には
僕が曖昧な視線でいる

誰にも声を掛けられず
主人公を演じているのさ

風に吹かれ前髪が
揺れるくらいの動きを感じながら
僕が僕の田舎を見ている

#詩

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カウセリングへ

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どんな夏にしたいですか

と、囁く朝の生温い風は

なんだか気力のない僕に

らしさ

を、取り戻して欲しかったのでしょうか


ああ、また勝手なことを考えています

でも
問題はらしさがわからなくなったのではなく

生きようとする力が湧いてこないのです

まずは、どうにかしたい

と、いう気持ちを取り戻すため

今日は話を聞いてもらうために行ってきます


(とあるひとへ、いってらっしゃい)

#詩

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いわき七夕朗読会

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流された街は乱離骨灰(らりこっぱい)
崩れた建物は積み重ねられ瓦礫の山
異様な臭いに言葉をなくし

海の前で帰らぬ家族を待つことさえできない
原発事故によるさらなる悲劇

被災地の途轍もない哀しみの前で
私は震災の詩を書くことはできませんでした

それでも被災地に
寄り添うための詩は書けるのです

二〇一八年七月七日
いわき七夕朗読会
復興を願う詩人が遠方からも集まってきて
詩人の詩を朗読する声が被災地へ届けられていく

いまだ放射線量が高く帰還困難区域となる場所もあり
被災地の方々は避難され疲れきっている

周囲に驚くほどあったフレコンバッグは
今も中間貯蔵施設に休む間もなく運びこまれている

まだまだ震災の爪痕に脅かされています
関心が被災地から薄れぬよう
私たちは復興を願い表現していくのです

そして被災地からも
原発反対を訴え続ける詩人たちがいます
春も夏も秋も冬も現状と向き合い
時に厳しく、時にせつなく、時に涙ながし
優しく強く、時にはユーモアで乗り切ろう、と

日々、復興のために詩を綴り表現されている
そんな神さまみたいな詩人たちも応援したいのです

いわき七夕朗読会での願いが天に届き
いつまでも強い絆で復興のために詩を輝やかせつつ
どうかみなさまと大地がもっと元気になりますように

#詩

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止まった時間

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止まった時間
帰還困難区域だった処は
ひとの時間が止まっていた

海が目の先にある
骨組みを残した鉄骨アパートだろうか
草むらの中で風が抜けている

不思議と流されなかった下駄箱
住民の靴が整えられたまま入っている

壁も屋根も流されてしまっているのに靴はそこにあり
その情景は私に何を伝えようとしているのだろう

震災八年目の夏
防潮堤は新しく高くきれいな曲線を描く
防潮林は膝の上あたりまで伸びて
その奥に廃墟はあるが誰を守るというのだろう
まだ住める土地にはなっていない

哀しみがあったろうに
それを語る住民も暮らす環境もない
なのに下駄箱には靴が並べられている

時間はまだ止まっている

#詩

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