当たりました十円が それ、ほぼハズレだろっ 。。。 あの〜、すみません十円を これと交換してくださいませんか 今、どうしても必要なので それ宝くじじゃないですか 多分ハズレだとは思いますが…… ああ、いいよ 。。。 当たりました十円が やっぱり十円かよ! 。。。 あの〜、
どうしたの君の空 べつに青くなくていいけれど なんだか元気ないよね 君につられて僕の空 寂しい色に包まれちゃって どうしたの聞かせてよ 空は繊細だから すぐに機嫌の色は変わってしまい そして僕と君の空はつながっているから 同じい色になってしまうんだ 話してみれば 落ち着いてゆくんだよ僕らの空 ひとりじゃないって凄いね どうにかなるんだから どうしたの僕らの空 どうしたのも忘れてしまうほど 時間は流れ暗くなり見えなくなって おやすみなさいまた明日 朝になればきっと元気な空の色
どこへ行ったの僕の雲 呼べばいつでも来てくれた 願う気持ちはいつも本気だった 僕はもう大人に成り始めているのか そんな事があるはずがないのに ……僕にある疑いが雲を遠ざける なんとなく理解し始めているんだ 風は知らない知らないと吹いて 夢でも見ていたんじゃない と、砂ぼこりは巻き上がる 自由だったのだろうか 気付かぬ毎日が その自由だったのだろうか どこへ行ったの僕の雲 呼べばいつでも連れて行った 心の青い空に今では夢の出来事になり 足は地に着いてさようならなんだね 僕の羽はもう着実な足を知ってしまった
松脂を塗るその手は とても繊細に優しく動く 顎に挟み込んだ後のひと呼吸も 演奏のように聴こえる 目の前から奏でられる音 それは何処か遠くから 大事に贈られた品のある高音 響きが身体に浸透してゆけば 連れてゆく遠い処へ いつかの何処かの安らぎへ
サラリーマン、OLの皆さん 行ってらっしゃい わたくしは今日も雨に降られ 雨の音を聞いているテキ屋 三日も雨が続けば なんだか悲しくなって そんな時は綺麗なお姉さんに どうぞこの傘をお使いください、と みっともない恋をしてしまうんだよ 女に惚れる男はそういうもんじゃないか ああ、男はつらいよ
小学生の頃 インスタントラーメンデビュー お湯を沸かし麺を入れ スープを入れるだけの 今では六人家族のコック長 月に一度くらいは野菜いっぱいの インスタントラーメンを夕食にする 今では生麺と区別がつかない 進化したインスタントラーメンもある もちろん俺も進化したぞっ、なんて
頑張れないと社会で生きていくことは難しい 誰かに頼るにしても限度があるし それぞれの生きていく意味もあるから 生きてゆく力はあるのかい 贅沢でなくとも納得のいく考え方をしているのか なるべく自分のできることは小さくても それを頑張らないといけない 頑張れない者に頑張って欲しいと思っている 死にたいと助けを求めているのなら 話を聞こうじゃないか それでも頑張らない者が頑張れないというのなら 死ぬ気で頑張ることを楽しんでしまえ と、突き放してしまうだろう 頑張れない者の頑張らない哀しみの姿からは それ以降、何も伝わっては来ない厳しさがある
喜びのない100点 彼はすぐにテストをしまう 答え合わせを聞く必要もなく 窓の外をぼんやり見ている 落ち込みのない0点 俺はすぐにテストをしまう 答え合わせを聞きたくもなく 窓の外をぼんやり見ている そんな俺たちが 友だちだったりするのは 必然なことであった
むかし見ていた青空に 今では蚊が飛んでいる どうやら飛蚊症とかいうやつで 硝子体が濁り見えるらしい はじめの頃はほんとうに 蚊が飛んでいると思い叩こうとした 今ではもう数えきれないほどの 蚊、蚊、蚊、蚊、蚊である 完璧だった青空は 受け入れるべき青空に変り 今日も蚊が飛んでいる