Sep
5,
2021
宮田穣著「組織に効くコミュニケーション」を読んで(Day2)「組織とコミュニケーション」
昨日に続いて、宮田穣氏の著書
「組織に効くコミュニケーション」
を読み進めて行きます。今日のテーマは
組織とコミュニケーション
章立て
1.組織にとってコミュニケーションとは
2.コミュニケーション不全はなぜ発生?
3.広がる心の病
4.コミュニティ意識とコミュニケーション
5.組織も「断片化」する
1.組織にとってコミュニケーションとは
(1)そもそも組織とは、「2人またはそれ以上の人々の、意識的に調整された諸活動または諸力のシステム」即ち「協働システム」と定義される。
そしてその成立条件は、①コミュニケーション、②貢献意識、③共通目的、である。
(2)仕事の仕方の変化によって、コミュニケーションの仕方も変化する。
(3)組織においてはコミュニケーションがしっかり成立しているかどうかが重要。
(4)組織でのコミュニケーションには、①フォーマル・コミュニケーション、と②インフォーマル・コミュニケーションがある。
①は「報連相」に代表されるもの。②は仕事や役割というより、職場での人間関係に直接関わるもの。例えば「ランチ仲間」間の情報交換のようなもの。
(5)どんな組織においても①フォーマル、と②インフォーマルの両方が必要である。
2.コミュニケーション不全はなぜ発生?
(1)コミュニケーション不全が起こる原因の一つは、コミュニケーション・ギャップ。
(2)組織を人間の身体に喩えられることがよくあるが、血液の流れに該当するのが情報の「風通しの良さ」。自律神経に当たるものは様々な「バランス感覚」と言える。
(3)コミュニケーション・ギャップに代表されるのは、①分かり合えない世代間ギャップ、②仕事のスピード化・効率化で中間管理職が消失、③一方的に通告するメールで、コミュニケーション不足。
つまり、仕事の余裕の無さがコミュニケーション不足を生み、コミュニケーション不全が起きてしまっている。
3.広がる心の病
心の病が起こる原因は様々考えられるが、以下の事象との相関関係が高いと想像される。
(1)個人で仕事をする機会が増えた
(2)職場での助け合いが少なくった
(3)職場でコミュニケーション機会の減少
4.コミュニティ意識とコミュニケーション
(1)「人はどのような時に、組織に属しているという実感、つまり組織人としての実感を持つのか?」
(2)組織の2つの側面:①目標を達成するための「機能的」な集団という側面、②精神的なつながりが強い共同体、すなわち「コミュニティ」としての側面
(3)組織の2つの側面の両面において一体感は重要ではある。しかしコミュニティ意識を高めることにつながるコミュニケーションという観点では、場を共有し、深くお互いが関わりながら協働で何かに取り組むことでより深い関係が構築され、コミュニティ意識は強くなる。
5.組織も「断片化」する
(1)情報が断片化してきているだけではなく、組織も断片化してきている。職場作業における「従業員の孤立化」など、人と人と関わりが希薄な仕事の進め方が組織の断片化を生む。
(2)「断片化」しがちな仕事環境で、機能面だけを重視した仕事をひたすら推し進めていった先にあるものは、組織そのものの存続を脅かしかねない。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」コーチ、砂村よしお
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