キリ(桐)別名: キリノキ(桐の木)、ハナキリ(花桐)
古くから庭木として栽培され、軽い木材としてタンスなどに利用されてきた。
昔は女の子が生まれると、庭に桐の木を植える風習も地方に寄ってはあった。
嫁ぐ時に木を切って箪笥をつくって持たせた。木の成長がそれほど早い。
桐箱、下駄などに多用されている。中国が原産で奈良時代には渡来していた。
幹は灰褐色、惰円形の皮目があり、老木の樹皮は縦に浅く裂ける。
葉は対生、ごく浅く3~5裂して、先は尖り、基部は心形。
葉の両面に腺毛が密生、葉柄は長さ6~20㎝。若木の葉は特に大きくなる。
花は葉より早いか同時に開花する。
円錐花序に大きな筒状花を多数つけ、花冠は淡紫色で先は5裂し、短毛が密生。
萼は茶褐色の毛が密生し、先が5裂する。
蒴果は、先が尖った卵形、熟すと2裂する。種子は、扁平で周囲に翼がある。
桐の名は、切ってもすぐ芽を出し生長することから「きる」が「きり」になった。
ミズキ《水木(クルマミズキ)》
水分条件のよい二次林に多い落葉高木。成長は、早い。
樹皮は汚灰色、若い枝は赤紫色。葉は互生し広卵形-楕円形。
表面は光沢があるが裏面は短毛を有し粉白色。
新しい枝先に白色の小さな花が数十~百個集まり咲く。
枝先ごとにつくので遠目でも白が目立つ。近縁種にクマノミズキがある。
日本原産、花はハナミズキより小さく密集する。遠目にガマズミやゴマギに似てる。
若い枝を切ると樹液が水のように出てくることで「ミズキ」になった由。
果実は球形で秋に黒色に熟す。ヒヨドリの好物らしく果実は残らない。
近似種の「クマノミズキ」との違いは、葉がミズキは互生で、クマノミズキは対生。ミズキの開花は5月ころ、クマノミズキは、1ヶ月ほど遅い。
「大和市・泉の森 '16/05/01]