オノエラン(尾上蘭)
茎の高さは10-15cm。茎の基部には、長卵形の2葉があり、長楕円形で6~10cm。
葉の基部は鞘となって茎を抱き、茎の先端に数個の白い花を総状につける。
唇弁の基部に褐色の「W」形が特徴的で他の種類と区別しやすい。
日本固有種で、本州中北部および紀伊半島に分布する。
山地から亜高山の岩場や草地、湿地の比較的日当たりよく乾燥した場所に生える。
個体数は少ない。丈が低く群生しないので、きれいな花のわりに目立たない。
神奈川県の2001年調査資料によると
オノエラン(尾上蘭)「学名:Chondradenia fauriei (Finet) T.Sawada & F.Maek.」
絶滅危惧Ⅱ類に判定されている。
生育環境:ブナ帯の湿原、草原、風衝地、岩場等の日当たりの良い所に生える夏緑性の多年草
生育地の現状;丹沢の高標高域は高木が枯れシカの採食による林床植生の後退が起きているが、
本種は明るい所を好むのとシカの入り込めない急峻な風衝地等に生えるため減少の兆候はない。
存続を脅かす要因;園芸採取。人間の私利私欲が為に絶滅の危機に。。。!
植物園で生き残っていれば良いのでは断じてない。自然との共存共栄に反する。心したいものだ。
和名の由来は「尾上」=「尾根」に咲く花から。
「青春時代の思い出の花」
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「小さくも華麗な花」
神奈川県の丹沢山地、その表側(東側)の代表的山に塔ヶ岳がある。
その山の沢筋は、初心者向け沢登り登山のメッカ。
首都圏から楽に日帰りできる手頃さもあって人気は昔から高かった。
僕等は、沢登りが主で、塔ヶ岳への尾根ルートは、2度しか登っていない。
登山口から一気に登る尾根道は、通称「バカ尾根」と呼んでいる、、、!
滑りやすい土道をひたすら登るのみだ。それ故、下山道として利用されてきた。
この通称「バカ尾根」(大倉尾根)には、亜高山帯で見られる植物が多くあった。
がしかし、比較的短い距離で花の生育地に到達できることで、盗掘が多い。
結果、絶滅に瀕している。
小学六年生の夏と翌年の夏に尾根を上がったが、小六の時は天候が悪く途中で下山。
2回目の翌年は、星空のもと深夜登山、ご来光を山頂で拝むのが目的だった。
最近は、尾根上部は、階段になっており登りやすくなった。
小さく可憐に咲く尾上蘭の花、群生していないのでより可憐にみえる。
箱根でもみられる(実際に確認してる)が、場所は内緒にしておこう。
「山の日」などと言う祭日が出来たが・・・ピンと来ない。
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