キンロバイ(金露梅)
高山帯に生える落葉小低木。よく分岐し高さは30-100cmになる。
樹皮は赤褐色だが、古くなると紫褐色になる。
小葉は小さく長楕円形で長さ5-15mm。裏面に薄い伏毛がある。花は径20-25mmで黄色。
北海道・本州中北部の高山帯(西限は南アルプス)、絶滅危惧2類 (VU)
ハクロバイ(ギンロバイ)
小葉の頂部がしばしば微凸状。白い花を咲かせる。西日本のもは毛が少ない。
本州の高山帯(中部地方・近畿地方)、四国の高山にも稀に見られる由。
未だ自生地は、未見(植物園で観た)。
「青年時代の思い出の花」
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「小さくも華麗な高山植物弐」
神奈川県丹沢山地等の山々では見れない高山植物に「キンロバイ」がある。
高所の岩場、ガレ場(岩礫地)で観た花々、中でも印象深い「キンロバイ」。
日本的!?!な懐深い山、南アルプス山脈だが林道のお陰で入山しやすくなった。
そんな中で北岳は、白峰三山を構成する南アルプスの盟峰、非火山では日本最高峰。
標高では、富士山に次ぐ日本第二の高峰である。
高山植物の宝庫でもある山域、キタダケソウに代表されるように固有種も多い。
このキンロバイは、本州の標高の高い場所に自生、さして珍しい花ではないが、
ヘビイチゴに似てると思うが、ウメ似、そして黄色であることから命名された由。
この「キンロバイ」には、思い出がある。
山岳パトロールをしていた時、広河原から登路、大樺沢 (おおかんばさわ) 左俣を登っていた。
夏でも雪渓歩きが出来、北岳バットレスを展望しながら登れる迫力ある登山道。
途中八本歯のコル(今では梯子がかかっている)を過ぎて北岳東面山腹、
北岳の南側の稜線上(吊尾根)に高山植物が色々見られる。
そんな場所に「キンロバイ」が咲き誇っていた(今は数が減少)。
そんな所で昼寝をしてしまった女性(今的では、単独行・山ガール)が見えた。
生憎、天候悪化、ガスって(濃霧)登山道が読めず、その場に踞っている女性と遭遇した。
昔の話だが・・・山小屋まで案内した。今では考えられないほど粗野な登山道であった。
そんな場所での仕事らしい初仕事が登山者の安全誘導だった。
その翌日、北岳頂上直下でも遭難者がいたと後で聞いた。
山の天気は急変する。今も昔も。。。!
それから2年後の正月、北岳バットレス登攀を終えベースキャンプに戻った夜、不思議なことが??
天幕に水を貰いに来た女性??が見えた。仲間が水をポリタンに移して渡したのだが・・・!
其の直後、別の天幕から仲間が入ってきて周辺には2幕しかない(仲間達のみ)。。。と!
そんな女性の天幕なんてない・・・!“どこから来たの”翌日、辺りを探したが見つからず。
正月の五日、下山しようとした時、捜索隊一行と行きあった。
通報で男女3名の遭難者捜索に登るという。我々の体験を話しておいたが。。。!
後日、県警から遺体収容の報を頂いた。場所は、「キンロバイ」咲く地あたりだった!?!
斜面に雪洞的に穴を堀りツエルト(簡易テント)の中で・・・疲労死していた。
疲労で眠ってしまったのだろう。
翌夏の「キンロバイ」見事に咲き誇っていた、と日記にある。
この時のことは、未だに・・!?!40年近くも前のこと。
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