“思い出の華・四「金露梅」”《襍観・/・点描‘16-52》

キンロバイ(金露梅)   バラ科(Rosaceae)
学名:Potentilla fruticosa L. var. fruticosa
アップすると綺麗な花だ。
ハクロバイ(ギンロバイ)
学名:Potentilla fruticosa L. var. mandshurica Maxim.


キンロバイ(金露梅)
高山帯に生える落葉小低木。よく分岐し高さは30-100cmになる。
樹皮は赤褐色だが、古くなると紫褐色になる。
小葉は小さく長楕円形で長さ5-15mm。裏面に薄い伏毛がある。花は径20-25mmで黄色。
北海道・本州中北部の高山帯(西限は南アルプス)、絶滅危惧2類 (VU)

ハクロバイ(ギンロバイ)
小葉の頂部がしばしば微凸状。白い花を咲かせる。西日本のもは毛が少ない。
本州の高山帯(中部地方・近畿地方)、四国の高山にも稀に見られる由。
未だ自生地は、未見(植物園で観た)。
「青年時代の思い出の花」

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
「小さくも華麗な高山植物弐」
神奈川県丹沢山地等の山々では見れない高山植物に「キンロバイ」がある。
高所の岩場、ガレ場(岩礫地)で観た花々、中でも印象深い「キンロバイ」。
日本的!?!な懐深い山、南アルプス山脈だが林道のお陰で入山しやすくなった。
そんな中で北岳は、白峰三山を構成する南アルプスの盟峰、非火山では日本最高峰。
標高では、富士山に次ぐ日本第二の高峰である。
高山植物の宝庫でもある山域、キタダケソウに代表されるように固有種も多い。
このキンロバイは、本州の標高の高い場所に自生、さして珍しい花ではないが、
ヘビイチゴに似てると思うが、ウメ似、そして黄色であることから命名された由。

この「キンロバイ」には、思い出がある。
山岳パトロールをしていた時、広河原から登路、大樺沢 (おおかんばさわ) 左俣を登っていた。
夏でも雪渓歩きが出来、北岳バットレスを展望しながら登れる迫力ある登山道。
途中八本歯のコル(今では梯子がかかっている)を過ぎて北岳東面山腹、
北岳の南側の稜線上(吊尾根)に高山植物が色々見られる。
そんな場所に「キンロバイ」が咲き誇っていた(今は数が減少)。
そんな所で昼寝をしてしまった女性(今的では、単独行・山ガール)が見えた。
生憎、天候悪化、ガスって(濃霧)登山道が読めず、その場に踞っている女性と遭遇した。
昔の話だが・・・山小屋まで案内した。今では考えられないほど粗野な登山道であった。
そんな場所での仕事らしい初仕事が登山者の安全誘導だった。
その翌日、北岳頂上直下でも遭難者がいたと後で聞いた。
山の天気は急変する。今も昔も。。。!
それから2年後の正月、北岳バットレス登攀を終えベースキャンプに戻った夜、不思議なことが??
天幕に水を貰いに来た女性??が見えた。仲間が水をポリタンに移して渡したのだが・・・!
其の直後、別の天幕から仲間が入ってきて周辺には2幕しかない(仲間達のみ)。。。と!
そんな女性の天幕なんてない・・・!“どこから来たの”翌日、辺りを探したが見つからず。
正月の五日、下山しようとした時、捜索隊一行と行きあった。
通報で男女3名の遭難者捜索に登るという。我々の体験を話しておいたが。。。!
後日、県警から遺体収容の報を頂いた。場所は、「キンロバイ」咲く地あたりだった!?!
斜面に雪洞的に穴を堀りツエルト(簡易テント)の中で・・・疲労死していた。
疲労で眠ってしまったのだろう。
翌夏の「キンロバイ」見事に咲き誇っていた、と日記にある。
この時のことは、未だに・・!?!40年近くも前のこと。
※ ※ ※ ※ ※ ※





#ブログ #植物 #花

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Zakkahさんこんにちわ。

キンロバイは可憐な花のように見えますが、Zakkahさんには若い頃の悲しい思い出のある花なのですね。

私はあまり山登りはやりませんが、50年以上前に大学の生物学実習で鳥海山に登った時、ニッコウキスゲの群生を見て感激したことを今でもはっきり覚えています。そして下山して宿泊した酒田の温泉宿のお米のおいしかったこと。
Posted at 2016-08-23 17:14

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キンロバイ、珍しい花ではない故、邪険に扱われ盗掘で危機に貧しています。
この「キンロバイ」は、樹木です“踞っておれる環境”。
時間帯午後2時半頃でしたか、必ずや誰かが通るって思った女性の判断!!
歩きまわらなかったのが幸いして無事小屋に。山では色々なことが有りますね。

鳥海山のニッコウキスゲの群生、素晴らしいですね、恐らくは今も昔も変わっていないと思います。
標高2,236mの活火山。富士山似で出羽富士、秋田富士とも呼ばれ、東北を代表する花の名山。
鳥海湖周辺のお花畑は天空の楽園、又、荒涼たる岩礫に固有種「チョウカイフスマ」が群生してます。
何度も大噴火を繰り返す過酷な環境の中で、見事に咲き誇る生命力は健気そのものです。
深いブルーに染まった鳥海湖、白い残雪と鍋を逆さまにしたような鍋倉、
そんな周囲には、ニッコウキスゲ、ミヤマトウキ、クルマユリ、トウゲブキなどのお花畑が広がる。
山上のオアシス、下界では決して見ることができない極楽・高天原を彷彿させます。
鳥海山麓では、人が亡くなるとその霊魂は賽の河原をこえて山上の花園へ上る。
そこである年月、供養を受けることによって霊魂は清まり、祖霊、山の神になるとも考えられています。
ニッコウキスゲ・・・見渡す限り広がるニッコウキスゲの大群落を目にすれば、疲れなど吹っ飛びます。
花好きの高齢登山者、頂上を目指すほどの体力がないから、高山植物を満喫して帰ると言うのですが、、、!
花を観たら元気になったと・・・頂上に・・・吾が父の事です。
鳥海山は、古くから火を噴く荒ぶる神「大物忌の神」として崇められ、山そのものがご神体であった。
山への畏怖と畏敬が信仰の対象となり、鳥海山に登拝して修業する「鳥海修験道」が発達。
その鳥海修験衆徒の各登拝口や登拝道は、鳥海山の文化遺産を代表するものであり、
平成21年7月23日、「鳥海山」は国の史跡に指定されました。
日本の民間信仰・・・宗教心は、他国・世界的宗教とは一寸異なった感覚が存在すると思います。
それ故、日本国憲法にも日本固有・独特な標榜があってしかるべきかと・・・憲法改正を検討すべき時が今と存じます。

コメントありがとう存じました。
Posted at 2016-08-26 03:46

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