カントウタンポポ(蒲公英) ;
別名に ニホンタンポポ(日本蒲公英)とかアズマタンポポと呼ばれるように在来種である。
地域により変異があり、関東圏の種だから関東名がついたのだろう。
古名の田菜に「穂々」、または綿毛(ホホケダツ)がタナホホに転じたとの説もある。
春先に根生葉の中から花柄を伸ばして先に黄色頭花をつけ、夏に葉が枯れる冬緑型植物。
葉は長さ20-30cm、披針形で羽状深裂する。裂状には変異が多く単にヘラ状の葉も混ざる。
花茎は上端に長毛を密生させ、15~30cmと長く一つの株から20本以上の花が立つ。
頭花は3.5-4.5cmで、花は全て両性の舌状花からなり自家受粉はできない。
単性で結実するセイヨウタンポポが市街地周辺で勢力を増しているのは頷けるところだ。
セイヨウタンポポと比べると頭花は大きいが、小花数は少ない。
タンポポの仲間は、総苞の形状で種類を識別する。
セイヨウタンポポが、外側総苞片が大きく反り返るのに対し、在来のタンポポは全て上を向く。
カントウタンポポは、総苞外片の先端に角状突起があるが、大きさは様々に変異している。
セイヨウタンポポの花は、総苞片が反り返っているので見分けやすいのだが、
近年は交雑が進み中間型の花が増えた。DNA鑑定では、在来種の80%以上が雑種に由。
総体的に日当たりの良い場所の花は早く咲く。果実は痩果で白い冠毛で風で飛ばされる。
「令和参年(皇紀2681年)4月6日、記」