今年の紫陽花巡りの第一弾、俣野別邸庭園内、紫陽花苑。
植栽された紫陽花群だが、立派に生育していた。
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以下は、紫陽花について;
アナベル(アメリカノリノキ) アジサイ科(Hydrangeaceae)
学名:Hydrangea arborescens cv. annabelle
アナベルは、原種アメリカノリノキ”arborescens”の園芸品種。
世界中で栽培されている耐寒性の品種。葉は、長さ8~18㎝の卵形。
花は白色の装飾花のみで散房花序に多数つき、花序径は20~30 cm。
ガクアジサイ(額紫陽花) アジサイ科(Hydrangeaceae)
学名:Hydrangea macrophylla
Hydrangea macrophylla (Thunb.) Ser. form. normalis (E.H.Wilson) H.Hara
別名: ハマアジサイ(浜紫陽花)
小さな粒のような花の周りに、装飾花と呼ばれる萼が額縁のように見え、ガクアジサイと名付いた。
大きな花弁のような装飾花だが、本物の花は中央にある両性花と呼ばれる部分。
4~6mmと小さく近寄らないと解らないが、4、5枚の花弁と雄蕊雌蕊がある。
栽培種のアジサイの原種で日本各地の海岸沿いの林内や林緑に自生する落葉低木。
葉は対生し濃緑色で光沢があり、葉身は10㎝位の楕円形で先が尖り縁に鋸歯がある。
装飾花は色や形に変化に富む。アジサイの母種。
ガクアジサイ Hydrangea macrophylla form. normalis は、
房総半島、三浦半島、和歌山県神島、四国(足摺岬)に自生する。
アジサイ(紫陽花) アジサイ科(Hydrangeaceae)
学名:Hydrangea macrophylla form. macrophylla
Hydrangea macrophylla (Thunberg) Seringe form. macrophylla(狭義)
別名:ホンアジサイ
アジサイとは、日本に自生するガクアジサイ Hydrangea macrophylla form. normalis を
原種とする栽培品種。狭義には古くから日本で栽培されている装飾花だけの花を指す。
これに対しヨーロッパでの改良品種をセイヨウアジサイ form. hortensia と分類している。
広義にはガクアジサイやセイヨウアジサイや新しい品種を含め
アジサイ(Hydrangea macrophylla) と称し、数百品種がある。
更には、セイヨウアジサイ Hydrangea macrophylla form. hortensia は、
ヨーロッパで品種改良されたアジサイとして園芸品種が多数ある。
アジサイ 属は日本に自生するガクアジサイを原種とする栽培品種であり、
狭義には古くから日本で栽培されている装飾花だけの花(テマリ咲き)を指す。
学名はHydrangea macrophylla form. macrophylla。
対しヨーロッパでの改良品種をセイヨウアジサイ form. hortensia と分類する。
Hydrangea macrophyllaは、萼紫陽花やセイヨウ紫陽花等、栽培種の総称。
アジサイは、広義にはアジサイ属の園芸品種の総称でもある。
山紫陽花やアメリカノリノキの園芸品種なども含められており、2000種以上もある。
とくにヤマアジサイはエゾアジサイ、アマチャ、ベニガク、シチダンカなどの変種が多く、
アジサイやコガクウツギなどとの自然交雑種も多い。
ジョウザンアジサイやカラコテンギ等を交配したニューアジサイと呼ばれる品種もある。
狭義のアジサイ(ガクアジサイのテマリ咲き)
散房花序は萼片の大きな装飾花だけからなり、普通、幅8~25㎝。
花は萼片が白色、青色、紫色、赤色、普通4個(3~5個)。
花弁は4個、長さ約3㎜。雄蕊は普通8個。種子はほとんどできない。
原種に近いものは葉が厚く、三角状鋸歯。雄蕊が明瞭。
ヤマアジサイ Hydrangea serrata var. serrata は本州(関東地方以西)、四国、九州に分布。
山林内のやや湿ったところに群生する。葉は先が長く尖る。花弁5個、雄蕊10個。
ベニガク Hydrangea serrata var. japonica は日本で江戸時代から栽培されている栽培種。
葉はヤマアジサイに似る。花は装飾花が白色から次第に紅色に変わり、萼片に鋸歯がある。
アマチャHydrangea serrata var. thunbergiiの特徴。
装飾花の萼片が円形に近く、先が丸く、萼片が重なり合う。
カシワバアジサイ(柏葉紫陽花)アジサイ科(Hydrangeaceae)
学名:Hydrangea quercifolia W.Bartram
北アメリカ原産の栽培種、秋に紅葉する。園芸品種が多数ある。
Snowflake種は日本でよく植えられている八重花の品種。
Snow Queenは一重花の花が大きく、密につき、秋になると葉が赤く紅葉する。
原産地での高さは2~3m、大きいものは高さ8m近くになり、
地下に走出枝を伸ばし群生する。
葉は対生し3~7個の尖った裂片があり、大きいものは柏状の葉形になる。
これが和名の由来。葉表は暗緑色っぽい。葉は秋に黄色~赤色に紅葉する。
枝先に円錐花序を上向きに出し、花を多数つける。花は初期は緑色を帯び、乳白色。
徐々にに紫色を帯び、タン色~赤さび色に退色して冬まで残る。
原種は外側に装飾花を多数つけ内側に両性花がつくが、園芸品種は装飾花だけが多い。
ノリウツギ Hydrangea paniculata も栽培され、園芸品種が多数ある。
葉に切れ込みはない。
円錐花序に装飾花だけがつき、柏葉紫陽花に花序が似ているのがピラミッドアジサイ。
'Grandiflora'= form. grandiflora は装飾花だけの品種、ミナヅキ(ノリアジサイ) と言われる。
「令和参年(皇紀2681年)7月4日、記」