サネカズラ(真葛|実葛);
関東以北では見かけたことがない。比較的温暖な山野の林縁に生える常緑つる性本木。
樹皮は灰褐色でコルク質に覆われているが、若枝は粘液を含んでいる。
昔、この粘液を煮てその汁で髪を整えた。それ故、ビンツケカズラ(鬢付葛)の名が残っている。
そうした事で、ビナンカズラ(美男葛)、ビジンカズラ(美人葛)となどとも呼ばれる。
葉は互生し、単生、短い柄があり、楕円形~卵形、縁に浅い鋸歯がある。
葉質は、革質で光沢がある。托葉はない。雌雄別株又は同株と気まぐれ!?!
蕾は球形、長い柄がある。黄色い花弁と萼が区別できない鐘形の花を付ける。
花は8月ごろ、直径1.5㎝位の黄白色の小さな花を下向きにつける。
雄花は、雄蕊が中央部に球状に集まって赤く見える(赤いのは葯隔、黄色の点々は葯)。
雌花も雌蕊が球状に集まる(10本以上)が、緑色なので目立たない。
10月ごろになると液果が球状に集まった実(直径2〜3cm)が熟す。
「令和参年(皇紀2681年)8月20日、記」