チャ(茶) ;
奈良時代に薬用として渡来。鎌倉時代から茶の栽培と喫茶の習慣が広がり始めた。
伊豆半島や九州の一部で野生化している報告も散見される由。
幹は株立ち状で栽培樹は高さ1m位に刈り込むが、自然木では5m位まで高くもなる。
樹皮は灰白色で平滑。本年枝は淡褐色で、斜上するように見え短毛がみれる。
葉は互生し、葉身は楕円形で縁には波状の細かい鋸歯があり表面は光沢する。
葉脈に沿って凹みがあり脈間は凸で側脈は縁まで届かないのが特徴。
花は直径2~3㎝の白花。花弁は5~7枚で、雄蕊は多数つき、基部で合着する。
ツバキに似た花でツバキより雄蕊の塊が大きく花弁が反り返るチャ。野生化もしている。
雌蕊は1個、花柱は上部で3裂する。白い花が下向きに咲く姿、中々に趣がある。
萼片は緑色で長さ3〜5mm、5〜6個あり、内側のものほど大きい。花柄は湾曲する。
アッサムチャ var. assamica はアッサムティー、プーアール茶 ともいわれる。
茶色の語源でもある。葉を煎じて作った染料で染めた色。
葉にはアルカロイド、ポリフェノール、アミノ酸等の成分が含まれ、健康飲料とされている。
中国の神農逸話に茶葉を食べていた。伝聞では紀元前2700年頃(神農時代)とされる。
日本では奈良、平安時代に、最澄、空海などがお茶の種子を持ち帰ったのが最初か。
鎌倉時代初期(1191年)に栄西が持ち帰ったころから一般に広まったとされる。
栄西が持ち帰った種子は、京都栂尾でも蒔かれており、宇治茶の基になった。
鎌倉時代の武士間で喫茶の文化が相当に広まったとされている。
15・6世紀になり、村田珠江や千利休等によって、お茶の礼式が作られ、今日の茶道となった。
緑茶は、カテキン、タンニン:(渋み)、カフェイン(苦み)、テアニン(うま味)、ビタミン等が含まれる。
令和参年(皇紀2681年)10月11日、記」