旧暦の7月を文月と一般的に呼んでいるが、別名に享菽(きょうしゅく)がある。
享菽の菽とは、枝豆を意味し季語でもある。この季節、夏には欠かせない枝豆。
枝豆種類の中で実に美味い種類に“丹波黒枝豆”があり特徴は一粒が大粒で美味な事。
黒枝豆は、開花から成熟するまで日数も他の枝豆に比べてかなり長くかかる(約100日)。
それ故、丹波篠山産の黒枝豆は独特のコクや甘み、食感等、最高級の美味しさ。
現在では、篠山以外でも丹波黒枝豆が栽培されているが、篠山の黒枝豆は一味違う。
丹波黒枝豆と丹波黒大豆があるが、違いは収穫の時期によるだけのようだ。
丹波黒枝豆の収穫時期は、10月頃の約2週間でとても短い
その丹波黒枝豆を収穫せずにそのまま置いておくと、丹波黒大豆になる。
この丹波黒枝豆を人間に置き換えてみると、故安倍晋三元総理と申し上げたい。
安倍氏の非業の逝去に直面して、言葉を持てないでいる。
通夜が執り行われた、東京、芝の増上寺の映像を見て増々悲痛になった。
昔、仏像写真を好きで撮っていた。宗教哲理も少し学んだこともある。
故安倍晋三元総理を思うと、大日如来の智拳印を想うた。
胸の前で直立した左手の人差指を右手の拳で握る。
故人の偉業は、時間が立つに連れてよくよく分かってくるだろう。
無明妄想を滅ぼし仏智に入ることを意味する智拳印。
凶弾に倒れた日から早くもひと月をもった。然と現実と対したい。
「令和肆年(皇紀2682年)8月8日、記」