《雅羅・/・襍〝備忘録24-26〟❖ ’24-265 ❖》

ミヤマウズラ(深山鶉) ラン科... ミヤマウズラ(深山鶉) ラン科(Orchidaceae)
学名:Goodyera schlechtendaliana Reichb. fil.
ミヤマウズラ(深山鶉); 北海... ミヤマウズラ(深山鶉);
北海道(中部)、本州、四国、九州、屋久島に分布。
谷沿い、丘陵地~山地の林床などに生える。
草丈20cm程の常緑多年草の在来種。
茎は地を這い節ごとに根を出し途中から立ち上がる。
地面近くに常緑の葉を約5枚つける。
葉は互生。長さ3~5cmの先の尖った卵形。
葉脈に沿って白色の斑が入るが、模様は色々。
葉裏は模様が目立たない淡緑色。
花茎の上部に穂状に5~10個、片側に向いて咲く。
薄い淡紅色を帯びた1cm程の花。
花柄には細かい毛が密生している。
名前の由来は、深山にありそうなので「ミヤマ」。
「ウズラ」は、葉がウズラ斑紋に似ている事から。
葉に白班がないものをフナシミヤマウズラという。
同属のシュスランは葉の表面がビロード状で光沢があり、
主脈に沿う1本の白線の帯が目立つ。

花構造。 ** 以上の画像は借... 花構造。
** 以上の画像は借り物 **



《 里緑地(里山)の秋花〝深山鶉〟 ❖ 9月~10月上旬 ❖  》
**神奈川県植物誌** シュス... **神奈川県植物誌**
シュスラン属 Goodyera R.Br.(三樹和博,『神植誌 01』:秋山守・佐宗盈,図:秋山守)
地上生,稀に着生.茎は通常基部が長くはって,各節から 1 本の根を出す.
葉は卵形~披針形で柄があり互生する.
花はやや小型で総状につき,花柄と子房に毛がある.
苞は花被片より短い.
萼片は同形で,背萼片は直立し,側花弁とともにかぶと状になる.
唇弁は全縁で先は尖り基部内面に多くは毛がある.
柱頭は短く,小嘴体は直立し付属体がない.
花粉塊は 2 個.ヨーロッパ,アジア,北アメリカに約 100 種が知られ,
日本には 14 種が分布し,県内には 6 種が自生する.
A.花は密に多数(15~50 個)つき,
  萼片は長さ 3~4mm,唇弁の内面は平滑
B.樹幹や岩に着生し,茎は下垂する
(1)ツリシュスラン
B.地生し,茎は直立する
(2)ハチジョウシュスラン
A.花はまばらに少数(1~12 個)つき,萼片は長さ 4~30mm,
唇弁の内面は有毛.地上生で茎の基部は地表をはう
B.花序の柄は短いか,または無柄
C.花は筒状で 1~3 個,長さ 20mm 以上.
葉は広卵形で,主脈を中心に白斑がある
(3)ベニシュスラン
C.花は鐘状で 3~7 個,長さ 15mm 以下.
葉は卵形で,主脈は,はっきりしているが白斑はない
(4)アケボノシュスラン
B.花序の柄は長い
C.花は白色または淡紅色,長さ 10~12mm,
葉の上面は青緑色で,しばしば網目状の白斑があり,下面は淡緑色
(5)ミヤマウズラ Goodyera schlechtendaliana Rchb.f.
 常緑性.茎は高さ 10~25cm.
葉は広卵形~披針形で茎の基部に数枚集まり,やや肉質.
花期は 8~9 月.花は花序柄の上半部に偏側的に 7~12 個つけ,
苞は膜質で披針形.花序柄,花序,子房,萼片には縮毛がある.
萼片は狭卵形.側花弁は広倒披針形,
背萼片の内側に接し先端内側に黄褐色の斑点がある.
唇弁は卵形で基部が膨らみ,内面に毛がある.
小嘴体は細長く 2 裂する.蒴果は楕円形.
北海道(中部以南),本州,四国,九州;朝鮮,中国に分布する.
おもに常緑樹林の林床に生える.
県内では丹沢,小仏山地,三浦半島などの地域に点在し,生育適用範囲は広く普通.
葉に白斑のないものをフナシミヤマウズラ
form. similis (Blume) Makino といい秦野市蓑毛で記録された. 
(6)シュスラン Goodyera velutina Maxim.
 常緑性.茎は赤味をおび高さ 10~15cm.葉は長卵形で先は尖り 4~5 枚つける.
花期は 8~10 月.花は花序柄の上部にやや偏側的に 4~15 個をつけ半開性.
苞は線状披針形.花序軸,子房に白短毛がある.
萼片は狭卵形.側花弁は広披針形で背萼片と合着する.
唇弁は卵形で基部は膨らみ,内面に毛がある.
ずい柱は短く,小嘴体は細長く2 裂する.蒴果は卵形.
本州(千葉県以西),四国,九州,琉球;朝鮮(南部),中国,台湾に分布する.
常緑広葉樹林の林床に生える.
県内では箱根山麓,三浦半島のシイ,タブノキ,マテバシイなどの樹林内に生えるが稀.
『神RDB06』では絶滅危惧ⅠA 類とされた.
ヒメミヤマウズラ Goodyera repens (L.) R.Br.
『神植目 33,神植誌 58』に箱根を記録しているが,標本は確認していない.
『神 RDB95』では絶滅とされたが,『神RDB06』では消息不明種とされた.
雑種
1)ミヤマウズラ×シュスラン Goodyera ×tamnaensis N.S.Lee, K.S.Lee, S.H.Yeau & C.S.Lee
ミヤマウズラとシュスランの交雑種と推定される.
ミヤマウズラに比べ大型で葉の白斑は見られない.
花も大きくやや離れてつき平開することはない.
花期はミヤマウズラに比して半月以上遅い.
2010 年に韓国済州島産のものをタイプに記載された.
また,未記載だが関東南部~三重県に点在するとされているオオミヤマウズラ Goodyerasp.
(愛知県環境調査センター編 2009 レッドデータブックあいち 植物編 ;
愛知県 2015 レッドリストあいち 2015)や,園芸的に栽培されるガクナン(俗称)などが
これに類似または同一の可能性があるが標本は未確認.
相模原市緑区城山で採集された(秋山 2010 FK (71): 862-863).
標本:相模原市緑区 2010.10.23 永井充 SCM044376.
文献: Lee, C.S., S.H. Yeau, K.S. Lee and N.S. Lee, 2010. A New Taxon of Goodyera (Orchidaceae): G. ×tamnaensis.
Korean Journal of Plant Taxonomy, 40(4): 251-254. 
*      *      *
ミヤマウズラ(深山鶉);
“北海道中部~九州のやや湿った林床の緩傾斜地などに生育する。”
図鑑等の解説文だが、様々な環境に自生してるのを観てきた。
「深山」と名付いているが、むしろ標高の低い場所でよく見られる。

「令和陸年(皇紀2684年)9月21日、記」
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