《 雅羅・/・〝備忘録  24-49❖ ’24-310 ❖ 》

センブリ(千振)リンドウ科(G... センブリ(千振)リンドウ科(Gentianaceae)センブリ属
学名:Swertia japonica (Schult.) Makino
センブリは日本各地に自生・分布... センブリは日本各地に自生・分布している越年草。
各地の山野に自生しているが、生活様式の変化に伴い
山林、草原が管理されなくなった結果、数を減らした。
都道府県レベルで絶滅危惧種に瀕している所もある。
センブリは春に発芽し、翌年の秋に開花する野草。
又、2年間で大きく育たなかったものはその次の秋に開花する。
開花後、種子を残して枯れ落ちる。
センブリは初め円形ないしは倒披針形の根生葉で過ごす。
2年目の夏に茎をのばして線形の葉を出し、
先端付近に密に花を付ける。開花期は一般に8~11月半ば。
花冠は白色で紫色の筋がある。花冠は深く5裂し、
基部には緑色円形の蜜腺溝が2個あり蜜腺溝の周囲には細毛が生える。
一つ一つの花は直径2cm程度で小さいが、多数咲き華やか。
センブリは「千回振り出しても(煎じても)苦い」に由来する。
それほどに苦みが強く、そして苦味に残留性のある植物として有名。
開花期の全草を採集、乾燥して薬用とされる。
ドクダミやゲンノショウコ同様、苦味健胃薬、整腸薬として用いられる。
センブリは山野草として栽培されている様だが、発芽しにくい植物。
茎は4稜形、根元から分枝し、紫色を帯びることが多い。
葉は対生、無柄。葉身は長さ1.5~3㎝の広線形で全縁。
淡紫色を帯び、上部で分枝した枝先や上部の葉腋に花を数個つける。
小花柄は長さ0.5~1.5㎝。花冠は5裂、稀に4裂、裂片は長さ10~15㎜、幅2~4㎜。
表面が白色で紫色の条線があり裏面は紫色を帯びる。
蕾の時は紫色に見える。
花冠の基部に緑いろの蜜腺が2個ずつあり、蜜腺の縁に長毛がある。
萼は5深裂し、萼片は長さ4.5~8.5㎜、幅0.5~1㎜の線形、鋭頭。
果時にも残る。雄蕊は花冠裂片と同数。花糸は長さ約5㎜、線形。
子房は紡錘形、雌蕊は短い。蒴果は長さ12~16㎜、幅1.5~2㎜の紡錘形。
熟すと乾き、先が3~4㎜ほど2裂開する。
種子は長さ0.5~0.7㎜、卵状の不定形、暗褐色、表面に微細な凸凹がある。
イヌセンブリは湿地に生え、苦味がなく、花冠基部の毛が多い。
ムラサキセンブリは花が一回り大きく淡紫色、蜜腺が明瞭には見えない。
※ 以上の画像は、総て借り物 ※


《 この時期、山岳地で見た野草〝千振〟》
**  神奈川県植物誌  **... **  神奈川県植物誌  **
(3)センブリ Swertia japonica (Schult.) Makino
全草苦味があり,健胃剤として有名.
茎は高さ 5~20cm で,よく分枝し紫色を帯びる.
葉は細く,縁がやや裏側に反る.花は 9~11 月.
花冠は長さ約 1cm.白色で紫色の筋がある.
三浦半島で見られる海岸型は葉が厚い.
北海道西南部,本州,四国,九州;朝鮮,中国に分布する.
山地から海岸にいたる日当たりのよい草地や路傍に生える.
県内では丹沢,箱根,小仏山地に多く,
丘陵地でも稀に見られるが減少傾向にある.
八重咲品をヤエセンブリ form.albiflora Tuyama といい,
『横植誌 68』に記録がある.
標本:ヤエセンブリ 横浜市鶴見区三ツ池 1946.11.1 出口長男 KPM-NA0080325.
*     *
千回振り出し(煮出し)てもまだ苦みが出てくるとされる。 
どくだみ、げんのしょうこ、と日本三大薬草と称されている。
丹沢や箱根で幾度となく見かけた野草。足元に可愛く見せた。
かつては、山地で普通に見れたが今や神奈川県内では絶滅寸前に由。


「令和陸年(皇紀2684年)11月05日」
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