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- 今年の読書(24)『ジャイロスコープ』伊坂幸太郎(新潮文庫)
2000(平成12)年、『オーデュボンの祈り』で第5回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞して専業作家に転身した<伊坂幸太郎>ですが、本書はデビュー15周年を記念して発行された文庫オリジナル短篇集です。
作品としては7篇が収められていますが、最後の『後ろの声がうるさい』は、書き下ろし作品として、前の作品の登場人物たちを受ける形での構成が見事でした。
「あとがき」に替わるインタビューで、長篇は自分の楽しみ、短篇は読書の楽しみを考えるとありましたが、2004年第57回日本推理作家協会賞短篇部門の受賞作品 『死神の精度』 などをはじめ、短編の名手として凝縮された<伊坂ワールド>が楽します。
粋な会話、軽快な文体、著者独特のウイットが楽しめる、短篇集でした。
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