今年の読書(101)『邪馬台』北森鴻(新潮文庫)
Aug
22
最後に、民俗学に興味を持つたちばとしては、はずせない論争の「邪馬台国」の登場です。多くの学者たちが沿いれぞれの学説をうちたてていますが、いまだ結論はなく、存在そのものも怪しげな分野です。
異端の民俗学者<蓮丈那智>のところに、『阿久仁村遺文』と称する書付が持ち込まれ、持ち前の好奇心で、<蓮丈>たちは、真意をさぐろうとしますが、いきつくところは、「やまたいこく」に向かいます。歴史的に抹殺された一つの村を舞台に、現代史に隠された真相にたどりつきますが、旗師<宇佐見陶子>をはじめ。著者の作品に登場してきた癖のある人物たちが多く顔を出し、、<蓮丈那智フィールドファイル>シリーズ最終巻として、楽しく読み終えれました。