< 「海辺の母子像」(ポーラ美術館蔵) >
ポーラ美術館は5日、所蔵する<パブロ・ピカソ>(1881年10月25日~1973年4月8日)の絵画「海辺の母子像」のキャンバスの下に新聞紙が貼られていたことが分かったと発表しています。1902年1月18日付の仏大衆紙「ル・ジュルナル」紙で、従来考えられていた制作時期や場所の見直しにつながる可能性がでてきます。
米ワシントン・ナショナル・ギャラリーなどとの共同調査で判明しました。地質学や宇宙探査などで使われる、対象物の反射光を測定することで物質を特定する最新技術を応用。母子像を囲むように新聞が貼られていたことが確認できました。
海辺の母子像は青を基調とした作品群を多く描いた「青の時代」を代表する作品。まだ貧しかった<ピカソ>は、一度、描いた絵の上に新聞紙を貼って画材を再利用しようとしたとみられています。同作はバルセロナで制作されたと考えられていますが、下に貼られた新聞の日付から<ピカソ>がパリを離れてスペインに移った時期についても再検証が必要になるとのこと。
同作品は8月中旬まで同館で展示。9月18日から2019年1月6日まで企画展のためパリ・オルセー美術館に貸し出されます。
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