「ボイジャー2号」太陽圏外に@米航空宇宙局(NASA)
Dec
11
(NASA)によりますと、「ボイジャー2号」が搭載するプラズマ観測装置からのデータで、同機周辺に太陽風が吹いておらず、太陽圏外の「恒星間空間」に入ったことが分かりました。飛行距離は、打ち上げから41年間で約180億キロを超えているといいます。
(NASA)太陽系物理学部門は、「ボイジャーが送ってくる太陽影響圏の境界に関する情報は、『地図なき領域』のこれまで分からなかった姿の一端を見せてくれる」と意義を語っています。先に太陽圏外へ出た「ボイジャー1号」のプラズマ観測装置は、既に機能を停止しています。
「ボイジャー2号」は「1号」と同時期に打ち上げられ、当初計画された5年の耐用年数を大幅に超えて飛行。これまでに木星、土星、天王星、海王星に接近して観測データを地球に送信しています。
「ボイジャー2号」は現在、太陽系の端にある、無数の小さな天体が集まる「オールトの雲」をめざして、地球から約180億キロ先のかなたを飛行しています。オールトの雲の内側に到達するには300年、太陽系の外に出るには3万年かかるとされています。地球にデータを送信している原子力電池は2025~2030年ごろに尽きるとのことです。