同性愛は「精神障害」判決@中国
Feb
27
一審判決は「同性愛は精神障害である」として教科書の記述を肯定し、学生が敗訴。24日に出た二審判決も一審を支持しています。中国は二審制のため学生の敗訴が確定しています。
中国メディアによりますと、訴訟となった教科書は広東省広州市の曁南(きなん)大出版局が2013年に出版した「大学生心理健康教育」。同性愛を「性的精神障害」に分類し「同性愛のアダルトビデオを視聴すると、性的指向の逸脱につながる可能性がある」と指摘していました。
中国では長年、同性愛は不良行為に当たる流氓罪(ごろつき罪)の対象とされてきましたが、1997年の刑法改正で対象外となり、2001年以降は中国精神医学会の基準でも「精神疾患」に分類されなくなっています。女子学生は「国家や国際的な診断基準に照らして知的過誤があり、図書の品質管理規則から逸脱している」と主張して、2017年に提訴していました。
訴訟は「同性愛嫌悪の教科書事件」として注目を集め、審理は3回延期。昨年9月にようやく出た一審判決は「同性愛は性的精神障害に分類される」と判断し、原告の請求を退けました。学生は控訴しましたが、24日の二審判決は、同性愛が精神障害かどうかの判断は示さずに「学術的見地であり、知的過誤には当たらない」と一審を支持しています。