後期白亜紀のハドロサウルス上科の鳥脚類恐竜のイメージ(画像:長崎市教育委員会、福井県立恐竜博物館)
長崎市の長崎半島西海岸に露出する白亜紀後期の地層から発掘された化石が、二足歩行もする草食の「鳥脚類恐竜」の肩甲骨だったことが判明しています。骨の長さから、全長約9メートルと鳥脚類恐竜としては国内最大級で、新種の可能性もあるといいます。
2012年度から共同調査をしています長崎市教育委員会と福井県立恐竜博物館が12日に発表しました。この化石は2016年5月、これまでにも大型の「ティラノサウルス科」や小型獣脚類などの化石も見つかっている「三ツ瀬層」と呼ばれる約8100万年前の地層に露出しているのが見つかり、翌2017年に発掘。2018年から修復・復元作業などを進め、このほど完了しました。
発掘されました肩甲骨は長さ90センチ、幅20センチ。胸郭に沿う緩やかな湾曲があり、ほぼ完全な形で残っていました。後方(遠位)が幅広く板状であることから左の肩甲骨で、長く伸びた後半部の幅と広がり方から、進化した「ハドロサウルス上科」のものと分類されています。
「ハドロサウルス上科」は白亜紀に生息していた鳥脚類の代表的なグループで、国内最古のものは福井県勝山市の「コシサウルス」(約1億2千万年前)とされています。白亜紀後期(約7200万年前)には、北海道で発見された「カムイサウルス(むかわ竜)」や、兵庫県淡路島で見つかった「ヤマトサウルス」といった全長7~8メートルの大型種も確認されています。
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