赤色矮星の周りを回る惑星「GJ367b」の想像図(画像左上)
(画像:ドイツ航空宇宙センター惑星研究所、パトリシア・クライン氏提供)
地球から約30光年離れた赤色矮星の周りで、大半が鉄などの金属核でできているとみられる惑星が見つかったと、ドイツ航空宇宙センター惑星研究所などの国際研究チームが3日付の米科学誌サイエンスに発表しています。
太陽に相当する赤色矮星との距離が非常に近く、表面温度は最高1500度程度になっています。このため主に鉄の金属核を取り巻く岩石のマントルが融解し、ほとんど失われた可能性が考えられますが、形成過程は謎だといいます。
太陽系外の惑星を探索する米衛星「TESS(テス)」や欧州南天天文台の大望遠鏡による観測により、この惑星「GJ367b」は半径が地球の72%、質量が55%で、密度は純粋な鉄に近いと判明。金属核の割合が水星のように大きいが、惑星半径に対する金属核の半径は86%で、水星を上回ると推定されました。
太陽に当たる赤色矮星は半径、質量とも太陽の半分弱。この惑星は1周わずか8時間弱で公転し、距離が近いため、高温になります。公転周期が24時間(1日)未満の惑星は「超短周期惑星」と呼ばれ、当初は外側の離れた軌道で形成された後、他の惑星の影響を受けるなどして内側に移ったとの見方があります。
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